ロードバイクを始めたばかりの頃は、補給にも妙に気合いが入ります。どのジェルが良いのか、どのタイミングで糖質を入れるべきか、SNSやレビューを見ながら真剣に考えていた人も多いはずです。
しかし不思議なことに、長く乗っているローディーほど補給がどんどん雑になっていきます。気づけば「とりあえず食えればいい」という空気になり、最終的には独自の境地へ到達していきます。
今回は、ローディーの補給食事情がどう変化していくのかを振り返ります。
初期:最初はジェルにこだわる
ロードバイクを始めた頃は、補給食にも妙なこだわりが生まれます。せっかくなら専用品を使いたくなり、エナジージェルやスポーツようかん、電解質入りのドリンクなどを真剣に選び始めます。
パッケージに書かれた糖質量やカロリーを見比べ、「何キロ走るなら何本必要か」まで考えるようになります。まだ走力より知識が先行している時期なので、補給計画だけは妙に本格的です。
ただ実際のライドでは、味が苦手だったり、開けにくかったり、手がベタついたりと、思ったほどスマートにはいきません。それでも最初のうちは、ジェルを持っているだけで少し強くなった気がするのです。
中期:スポーツ羊羹とコーラが正義
少し走り慣れてくると、補給食への考え方が現実的になります。高価な専用品より、どこでも買えて食べやすいものの強さに気づき始めます。
そこで急に存在感を増すのが、スポーツ羊羹とコーラです。スポーツ羊羹は小さくても満足感があり、甘さで一気に気分を戻せます。コーラは冷たさと炭酸と糖分で、疲れた身体に妙に効いた気がします。
理論よりも、今すぐ元気になれるかどうか。成分表を見比べていた頃から一歩進み、ローディーはだんだん「これで十分では?」という境地へ近づいていきます。
後期:気づけばコンビニでカップ麺
長距離ライドに慣れてくると、補給はさらに雑になります。糖質バランスや吸収効率より、「温かくて腹に入れば勝ち」という感覚が強くなっていきます。
そして気づけば、コンビニでカップ麺をすすっています。真冬のライド後はもちろん、妙に疲れた日には塩気のあるスープが異常に身体へ染みます。
ロードバイクを始めた頃は、おしゃれなジェルを並べていたはずなのに、最終的に選んでいるのはカップヌードルとおにぎりです。しかもそれが妙にうまい。
補給というより、もはや食事です。ただ長く走るローディーほど、「最後に頼れるのはコンビニ」という現実へだんだん辿り着いていくのです。
末期:塩・のど飴・サプリメント
さらに走り込んだローディーは、補給食の概念がかなり薄れていきます。食べ物というより、必要な成分をその場で足すような感覚になります。
ポケットに入っているのは、塩タブレット、のど飴、カフェイン系サプリメント、謎の小袋。見た目だけなら、もはや遠足ではなく小さな薬局です。
お腹を満たすより、脚がつらないこと、眠気に負けないこと、集中力を切らさないことが優先されます。味や満足感は後回しで、「とりあえず身体が動けばいい」という境地です。
ここまで来ると、補給というより延命措置に近くなります。ローディーの背中ポケットは、いつの間にか食品庫から緊急対策セットへ変わっていくのです。
まとめ|結局シンプルな補給が強い
ロードバイクを始めた頃は、補給にも理想を求めがちです。専用品をそろえ、効率を考え、少しでも速く走るための方法を探し続けます。
しかし長く乗っていると、だんだん考え方が変わっていきます。結局のところ、本当に強い補給は「どこでも手に入る」「食べやすい」「ちゃんと身体が動く」というシンプルなものです。
羊羹、コーラ、おにぎり、カップ麺、塩分。派手さはなくても、長距離を走るローディーたちは最終的にそういう現実的な補給へ戻っていきます。
高級ジェルを並べていた頃より、コンビニで雑に補給している今のほうが、むしろ走れるようになっている人も少なくないのかもしれません。


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