生きていればいろいろと悩みや問題、ストレスを抱えるものです。人間関係、仕事、お金、健康…そんな悩みやが解決したときに走るライドは、いつも以上に楽しむことができますよね。今日はそんな自分の悩みや問題が解決した後の軽やかな心で走るライドをエモい瞬間としてお届けしてみました。
心も、ライドも、軽やかに
久しぶりに、何のわだかまりもなくロードバイクに跨った。空は高く澄み渡り、秋の風が頬を優しく撫でていく。ペダルを踏み込むと、タイヤが軽やかに転がり始めた。何度も走ってきたはずの道なのに、今日は不思議なくらい気持ちがいい。こんなに心が軽いライドは、いつ以来だろう。
少し前までは、ロードバイクに乗っていても心のどこかに重たいものを抱えていた。仕事の悩み、人間関係のストレス、思うようにならない日々の出来事。せっかくの休日だからと走りに出ても、ふとした瞬間に嫌な記憶が頭をよぎる。美しい景色を眺めながらも別のことを考え、ペダルを回しながらも心はどこか遠くに置き去りにされていた。走ることは好きだった。それでも心の底から楽しめていたかと聞かれれば、素直に頷くことはできなかった。
そんな日々を曇らせていた問題が、ようやく片付いた。簡単に解決できたわけではないし、何もかもが理想どおりになったわけでもない。それでも長い間胸につかえていたものが消え、久しぶりに穏やかな気持ちで朝を迎えられた。目覚めて窓の外を見たとき、自然と「今日は走りたい」と思えたことが嬉しかった。
走り慣れたサイクリングロードに出る。川面には秋の日差しがきらめき、道端の草花が風に揺れている。遠くには薄く色づき始めた木々が並び、季節がゆっくりと移り変わっていることを教えてくれる。これまでも同じ景色を見ていたはずなのに、今日は一つひとつが鮮やかに目に映る。耳元を通り過ぎる風の音、チェーンの滑らかな駆動音、路面を捉えて進むタイヤの感触。そのすべてが心地よい。
特別な目的地があるわけでも、記録を狙っているわけでもない。ただ前を向き、自分の好きな速度で走っている。それだけで自然と笑みがこぼれてくる。胸の奥にあった重苦しさはもうない。今は目の前の道と、その先に広がる景色のことだけを考えていられる。
ロードバイクが変わったわけではない。走っている道も、いつもと同じ。それなのに、こんなにも世界が違って見える。心に余裕があるだけで、風はこんなにも爽やかで、ペダルはこんなにも軽く感じられるのか。
悩みを忘れるために走る日もあった。けれど今日は違う。走ることそのものが、ただ純粋に楽しい。秋空の下、どこまでも続く道を眺めながら思う。ああ、ロードバイクに乗るって、こんなにも幸せなことだったんだ。


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