「ロードバイクに乗れば自然と痩せる」。そんな甘い言葉を信じて始めたはずなのに、気づけば体重はほぼ横ばい。むしろ補給食とカフェ代だけが順調に増えている。
ロードバイク界隈では、痩せるどころか“食べる理由”ばかり増えていく現象が日常茶飯事です。100km走ったあとにラーメン大盛り、映えるスイーツを求めてヒルクライム、休憩のたびに糖分補給。もはやカロリーを消費しているのか、回収しているのかわからなくなります。
今回は、ロードバイクに乗っているのになぜか痩せない人たちの“あるある”を、界隈の空気感ごとざっくり紹介していきます。
痩せない理由① 消費カロリーよりカフェ巡り
ロードバイクで痩せたいと言いながら、目的地が毎回カフェになっている時点で、勝負はだいぶ怪しくなっています。たしかにペダルは回しています。風も受けています。汗もかいています。本人としては「今日はしっかり運動した」という気分になれます。しかし、その先に待っているのがクリームたっぷりのケーキ、甘いラテ、焼きたてのパンとなれば、消費したカロリーはあっという間に回収されます。
ロードバイク界隈では、なぜか「走ったから食べていい」という謎の免罪符が強めに発行されがちです。しかも目的地のカフェは、だいたいお洒落です。お洒落な店に入ると、なぜか軽食では済みません。せっかく来たからとスイーツを追加し、写真映えするからとドリンクも頼み、気づけばライドではなくカフェ巡りが主役になっています。
もちろん、それ自体は悪いことではありません。むしろロードバイクの楽しみ方としてはかなり健全です。問題は、「痩せるために走っている」と言いながら、実際にはカロリー収支が完全に観光モードになっていることです。サイクルジャージで本気感を出しながら、テラス席で優雅にプリンを食べている姿は、もはやアスリートというより休日を満喫する人です。
ロードバイクは消費カロリーが大きい趣味ですが、それ以上に食べる理由を作るのが上手い趣味でもあります。痩せたいなら、カフェを否定する必要はありません。ただし「走った分だけ食べる」ではなく、「食べた分も含めて走る」という意識に変えないと、体重計だけはいつまでも正直なままです。
痩せない理由② “ご褒美補給”が毎回デカい
ロードバイク界隈には、「頑張った自分へのご褒美」という最強ワードがあります。そして厄介なのが、その“ご褒美”の規模感がだんだんおかしくなっていくことです。最初はコンビニのアイス程度だったはずなのに、いつの間にか特盛ラーメン、唐揚げ定食、巨大パフェへと進化していきます。もはや補給ではありません。普通に宴です。
しかもローディーは、「今日は峠を登った」「向かい風だった」「100km走った」と、毎回しっかり理由を見つけてきます。つまり毎回ご褒美対象です。どんなライドにも“食べていい口実”が発生するため、カロリー収支は永遠に均衡しません。むしろプラスです。
さらに怖いのが、ロードバイク後の食事は異様に美味しく感じることです。運動後で身体がエネルギーを求めているため、普段より食欲が爆発します。そこで「今日は消費したから大丈夫」と気が緩むと、一気に高カロリー祭りが始まります。しかもローディーは補給という単語を使うことで、なぜか罪悪感を薄める技術まで身につけています。「これは補給だから」という便利な魔法で、揚げ物もスイーツも受け入れてしまいます。
また、ロードバイク乗り同士で集まると、この傾向はさらに加速します。「あそこのハンバーガー美味しいですよ」「ライド後はここのカレーが最高です」と、消費カロリーより食欲情報の共有が活発になります。気づけばライド計画より、昼食の店選びに熱が入っていることも珍しくありません。
ロードバイクは確かに運動量の多い趣味です。ただ、その運動量を帳消しにできるほど、ローディーたちの“ご褒美欲”も非常に強力です。痩せたいのであれば、「今日は頑張ったから食べる」ではなく、「今日は頑張ったから少し抑える」という発想が必要なのかもしれません。もっとも、それができたら苦労しないのですが。
痩せない理由③ ロングライド後の爆食い大会
ロングライドを終えたローディーの食欲は、だいたい理性を失っています。50km、100kmと走ったあとになると、「今日はかなり消費した」という達成感が全身を包み込みます。そしてその瞬間から始まるのが、“好きなだけ食べても許されるモード”です。
最初は軽く済ませるつもりだったはずです。「帰りに定食でも食べるか」くらいの感覚だったのに、気づけばご飯大盛り、ラーメン追加、さらにはデザートまで完備されています。しかもローディーは、食べながらも罪悪感が薄いです。なぜなら頭の中で「今日は2000kcal以上消費したはず」という計算が始まっているからです。
ただ実際には、その“消費した感覚”がかなり危険です。ロングライド後は疲労で判断力が鈍り、とにかく高カロリーなものを欲しやすくなります。そこで爆食いすると、せっかく走った分が一瞬で帳消しになります。ロードバイク界隈でよく見る「今日は走ったからゼロカロリー」という空気感は、だいたいこのタイミングで発動しています。
さらに厄介なのが、ロングライド後の食事は異常に美味しく感じることです。塩分、脂質、炭水化物、そのすべてが身体に染み渡ります。唐揚げ定食を食べながら「これこれ!」みたいな顔をしているローディーは、全国に大量発生しています。むしろ走ることより、帰宅後の爆食を楽しみにしている人すらいます。
また、グループライドになると状況はさらに悪化します。「今日は頑張ったから食べましょう!」という謎の団結力が生まれ、ライド後に全員で高カロリー祭りが始まります。走行距離より、どこの店で何を食べるかのほうが盛り上がっていることも珍しくありません。
ロードバイクは確かにエネルギーを消費します。しかしロングライド後のローディーは、その消費以上に食欲を解放しがちです。痩せるつもりで走っているのに、終わった瞬間から“食べ放題解禁イベント”が始まる。それが、ロードバイクでなかなか痩せない人たちの現実なのです。
痩せない理由④ 漕がずにフリーハブが回っている
痩せない理由として意外と見落とされがちなのが、「そもそもあまり漕いでいない」という問題です。ロードバイクに乗っている本人としては、ちゃんとサドルに跨り、ヘルメットをかぶり、サイクルジャージまで着ているので、気分は完全に運動モードです。しかし実際には、少し速度が乗っただけで脚を止め、下りでは当然のように休憩し、平坦でも惰性で流し続けていることがあります。
その証拠に、静かな道でやたらと聞こえてくるのがフリーハブの音です。カラカラカラカラと気持ちよく鳴っている間、脚は基本的に仕事をしていません。本人は颯爽と走っているつもりでも、実態としては「高級ホイールのラチェット音を街に披露している時間」になっている場合があります。もちろん安全のために足を止める場面は必要です。ただ、気づけば走行時間のわりに漕いでいる時間が短いとなると、消費カロリーもそれなりです。
ロードバイクはスピードが出やすい乗り物なので、少し踏めばその後は惰性で進めてしまいます。そこが魅力でもありますが、痩せる目的で考えると少し厄介です。楽に進める性能の良さに甘えすぎると、運動しているようで、実は休んでいる時間がかなり多くなります。まさに機材は優秀、脚は休業中です。
特にグループライドでは、前の人についていくだけで走れている気分になることもあります。信号待ち、下り坂、追い風、前走者の後ろ。これらが揃うと、本人の中では「今日は結構走った」なのに、脚の労働実績は思ったより控えめということもあります。
痩せたいなら、距離だけで満足するのではなく、どれだけ身体を動かしていたかにも目を向ける必要があります。フリーハブの音が気持ちよく響いている時間が長すぎるなら、それは脂肪燃焼ではなく、ホイールの発表会かもしれません。ロードバイクで痩せるには、機材を転がすだけではなく、自分の脚ももう少し働かせる必要があるのです。
痩せない理由⑤ というか単純に乗る時間が少ない
ロードバイクで痩せない最大の理由。それは意外とシンプルです。単純に乗っている時間が少ないのです。
本人の中では、「ロードバイクが趣味です」という認識になっています。サイクルジャージも持っています。お気に入りのボトルもあります。SNSには愛車の写真も並んでいます。しかし冷静に振り返ると、実際に乗っているのは月に数回。しかも天気、気温、風向き、体調、朝の眠気、そのすべての条件が揃った日だけ出動しています。ここまで来ると、もはや趣味というより“出撃条件が厳しすぎる特殊任務”です。
ロードバイク界隈では、「最近まったく乗れてないんですよね」が挨拶みたいになっている時期があります。そしてその“乗れてない期間”に限って、なぜか補給食だけはしっかり食べています。身体は普通に日常生活を送っているのに、食事だけロングライド基準のままなので、体重計は当然ながら空気を読みません。
さらにロードバイクは、準備のハードルが地味に高い趣味です。ウェアに着替え、空気圧を確認し、ライトやサイクルコンピューターを準備し、天気アプリを確認しているうちに、「今日はいいか…」となることもあります。その結果、“ロードバイクの動画を見て終わる休日”が誕生します。本人はロードバイクに触れている気分ですが、消費カロリーはほぼソファです。
また、「100km走らないと意味がない」と考えてしまう人ほど、逆に乗る頻度が減りやすくなります。まとまった時間が必要になるため、忙しいとすぐに間隔が空いてしまいます。しかし痩せるという観点では、たまに超長距離を走るより、短時間でも継続して身体を動かすほうが重要です。
ロードバイクは、家に飾っていても脂肪を削ってはくれません。高級ホイールも軽量フレームも、漕がなければただの格好いい物体です。痩せたいのであれば、まず必要なのは新しい機材より“実際に乗る時間”なのかもしれません。
まとめ|痩せなくても楽しい、ただ痩せるともっと楽しい
ロードバイクに乗っているのに痩せない。これはもはやロードバイク界隈の伝統芸能みたいなものです。走ったあとにラーメンを食べ、補給と言いながら甘い物を摂取し、休憩のたびにカフェへ吸い込まれていく。そんな人たちを大量に生み出しているのが、この趣味の恐ろしいところです。
ただ、それでもロードバイクが楽しいのは間違いありません。風を切って走る気持ちよさ、景色の変化、ロングライド後の達成感。痩せるためだけでは続かなくても、「楽しいからまた乗りたい」と思える魅力があります。だからこそ、気づけば何年も続けている人も少なくありません。
そして実際には、継続して乗るようになると身体は少しずつ変わっていきます。無理なダイエットより、楽しみながら身体を動かせるぶん、ロードバイクはかなり健全な趣味です。最初は“食べるために走っている人”だったとしても、乗る頻度が増えれば自然と体型も変わり始めます。
痩せなくてもロードバイクは十分楽しいです。ただ、体が軽くなると坂もラクになり、巡航速度も上がり、さらに走るのが気持ちよくなります。つまりロードバイク界隈は、「楽しいから乗る」と「痩せるともっと楽しい」が永久ループしやすい世界なのです。


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