ローディーが絶対に認めない5つの不都合な真実

ロードバイクおぢ

ロードバイクの機材や歴史を語る時、私たちはいつだって専門家のような顔をしています。

数ミリの空力特性を語り、ハイエンドモデルの剛性をインプレし、ストイックに坂に挑む。それこそがローディーとしての誇りであり、築き上げてきたアイデンティティそのものです。

しかし、夜中に一人でメンテナンスをしている時や、あまりの激坂に心が折れそうになった瞬間、ふと脳裏をよぎる「絶対に他人に言えない本音」はありませんか。SNSやショップの仲間内では口が裂けても認められない、墓場まで持っていくべき不都合な真実。

今回は、全ローディーのプライドを極限まで人質に取りながら、誰もが隠し持っている5つの致命的な本音を容赦なく剥ぎ取っていきます。読めば胸が痛むか、あるいは激しい共感に深く頷くか。私たちの信仰心が試される禁断の扉を、どうぞ開けてみてください。

不都合な真実① カーボンホイール、中華とハイエンドの違いが分からない

数十万円の価格差を誇る最高峰のホイールと、ネット通販で投げ売りされている格安の海外製パーツを愛車に装着して走り出したところで、私たちの鈍感なセンサーは明確な境界線を感知することができません。ショップの店員さんや専門誌のライター陣が熱弁するような剛性感の波や路面からのインフォメーションの違いなど、実際のところサンデーライダーの貧脚では全く判別不可能なのが悲しい現実です。

それにもかかわらずSNSやブログのインプレッション欄では、あたかも世界の物理法則をすべて理解したかのように、このリムは縦剛性が素晴らしいとか加速の伸びが違うなどと偉そうに講釈を垂れてしまうから笑えてきます。隣を走る仲間が使っているメーカーのロゴをチラ見して、やっぱり本物は風の抜け方が違うねなどと知ったかぶりをする姿は滑稽そのものです。

ぶっちゃけ目隠しをして両者を乗り比べさせられたら、十人中九人のローディーがどちらが高級品かを当てられずに冷や汗を流すに決まっています。ブランドのステッカーが貼ってあるかないか、ただそれだけの違いに対して血汗を流して稼いだ大金を注ぎ込んでいる事実は、界隈の盲目的な信仰心の強さを証明する何よりの証拠と言えるでしょう。

不都合な真実② バカにはすれどやっぱBianchiは良い

Bianchiは高級ブランドの系譜を語る自転車乗りの集まりでは、なぜか初心者向けだとかミーハーだなどと格下に見られがちなイタリアの老舗メーカーですが、実際のところ誰もがその完成度の高さに内心ひれ伏しています。チェレステと呼ばれる独特の青緑色をまとった車体が街中を颯爽と駆け抜けていく姿を見るたびに、普段は玄人を気取ってコアな機材を自慢しているベテラン勢も思わず視線を奪われてしまうのです。

熱狂的なマニアたちはオタク気質な知識を武器にマイナーな海外フレームを至高と崇めたがりますが、いざ試乗会などで最新のフラッグシップモデルに触れると、あまりの走りの軽快さと洗練されたデザインに言葉を失うことになります。結局のところ歴史に裏打ちされた開発力と世界的なレースでの実績は伊達ではなく、乗れば誰もが一発で魅了される極上の乗り味を提供してくれるから降参するしかありません。

どれほどへそ曲がりなローディーがSNSで定番すぎて面白みがないなどと難癖をつけようとも、ショップの店頭で実物を目の前にした瞬間に誰もが「やっぱりめちゃくちゃカッコいいな」と物欲を激しく刺激されます。ブランドの知名度に嫉妬し、定番ゆえに逆張りしたくなるオタクたちの歪んだプライドを、圧倒的な美しさと圧倒的な走行性能で綺麗にねじ伏せてしまうあたりは、まさに王者の風格そのものと言えるでしょう。

不都合な真実③ いまだにタイヤの進行方向を間違える

出先でのパンクという悲劇に見舞われた際、必死の思いでチューブを交換してさあ組み立て直そうとした瞬間に、トレッドパターンの向きがどちらを向いていたか完全に記憶が吹き飛んで立ち尽くすことになります。日頃はショップのメカニック気取りで高度なメンテナンス理論を語っているにもかかわらず、ゴムの表面に刻まれた微小な矢印マークを見つけることすらできず、冷や汗を流しながらホイールを回して途方に暮れる姿は最高にコミカルです。

前後の向きを逆に装着したところで体感できるほどの走行抵抗の差など生まれないと頭では分かっていても、ローディーの無駄な完璧主義が災いして、間違えたまま走ることに耐えられないのがこの生き物の悲しい習性と言えます。スマートフォンを取り出して必死にトレッドの向きを検索するものの、画面に映る解説図と目の前の実物がどうしても一致せず、ゲシュタルト崩壊を起こして頭を抱える様子は周囲の歩行者から見ればただの不審者です。

もうこれで大丈夫だと自信満々でタイヤをはめ込み、空気を規定値までパンパンに注入した直後に、実は回転方向が真逆だったという絶望的な現実に気づくパターンはもはやお約束のコントに他なりません。結局のところ細かな数字や最新スペックには異常なほど執着するくせに、いざという時の基本的な作業では迷子になってしまうという、愛すべきポンコツぶりが凝縮された至高の瞬間なのです。

不都合な真実④ ぶっちゃけ登り坂では電アシが欲しい

山岳地帯の名物峠に挑み、斜度が二桁を超えるような地獄の激坂に差し掛かった瞬間、私たちの高尚なスポーツ精神は木っ端微塵に打ち砕かれてモーターの力を渇望し始めます。日頃は重量の軽さやギヤの効率性を声高に主張しているにもかかわらず、心臓が口から飛び出しそうな極限状態を迎えると、フレームの内部に強力なバッテリーと駆動ユニットが隠されていないかと本気で妄想してしまうから情けないものです。

そんな瀕死の状態でペダルを踏み込んでいる真横を、地元のお買い物帰りと思われるお年寄りが電動アシスト自転車で涼しい顔をしながら一瞬で追い抜いていく光景は、まさにプライドの完全破壊と言えます。こちらは全身汗だくで悲鳴を上げているというのに、あちらは鼻歌交じりで坂道をスイスイと登っていく圧倒的なテクノロジーの勝利を前にして、ひたすら敗北感を噛み締めるしかありません。

日頃のトレーニングの成果を証明したいという建前を維持しつつも、脳内では「今すぐこの軽量カーボンを投げ捨てて電気の力に魂を売り渡したい」という悪魔の誘惑と必死に戦っているのが本音です。どんなにストイックな軽量化に励むよりも、家庭用のコンセントから充電した電気のエネルギーの方が遥かに偉大であるという絶対的な現実から、今日も必死に目を背けてペダルを回し続けているのです。

不都合な真実⑤ エアロヘルメット、効果をまったく感じない

風の抵抗を極限まで削減するという謳い文句に踊らされ、SF映画の登場人物のような奇抜な形状の頭部装備を数万円で買い揃えたものの、実際の公道でその恩恵を体感できる機会は永遠に訪れません。メーカーの実験データが示す「時速40キロメートルでの数ワット削減」という恩恵を受けられるのは世界のトッププロだけであり、週末にのんびりとサイクリングロードを流す程度の巡航速度では、ただ頭の通気性が悪くなって熱がこもるだけの悲しい罰ゲームと化してしまいます。

それにもかかわらず見た目のプロっぽさに酔いしれたローディーたちは、首の角度をミリ単位で調整しながら「今日の巡航は頭の抜けが良い気がする」などと、プラシーボ効果全開のインプレッションを仲間に語り始めるから愛らしいものです。周囲の一般歩行者からは、キノコのような頭部でピチピチの服を着た不思議な生き物が必死に走っているようにしか見えていないという残酷な現実に気づく気配すらありません。

ぶっちゃけ普通のヘルメットを被って走った時とタイムを比較したところで、信号待ちのタイミングによる誤差のほうが遥かに大きいというのが切ない真実です。デザインの奇抜さと引き換えに手に入れたはずの最先端の空力性能は、単なる自己満足の領域を出ることはなく、今日もただ重たい首の筋肉を鍛えるためだけのトレーニング機材として私たちの頭上に鎮座しているのです。

まとめ

これまで散々偉そうに機材の戦闘力や高度な走りのテクニックを語ってきたにもかかわらず、その内実を開けてみれば愛すべきマヌケな本音で満たされているのが私たちローディーという人種です。数十万円のホイールの価格差に頭を悩ませ、坂道でママチャリに完敗し、タイヤの向きすら見失う姿は、客観的に見れば笑いのネタにしかならない愛嬌に溢れています。

普通の人から見れば奇妙に映るエアロ装備や、バカにしつつも結局惹かれてしまうブランドへの信仰心も、すべてはこの趣味に対する底なしの情熱があるからこそ生まれる微笑ましい迷走と言えるでしょう。カタログの数字やプライドに振り回されて右往左往するこの歪んだ愛の形こそが、実は自転車ライフを最高に楽しくさせているスパイスなのかもしれません。

たとえ自分のポンコツぶりに気づいて冷や汗を流す瞬間があろうとも、それを華麗にスルーして知ったかぶりを突き通すことこそが界隈で生き残るための最大の武器です。これからも周囲の冷ややかな目線を爽快な風へと変換しながら、矛盾だらけの不都合な現実を胸の奥底にしっかりと封印して、元気にペダルを回していきましょう。

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