【きつい】春一番の強風に立ち向かう術

ロードバイクおぢ

春一番、それは暖かな日差しという「エサ」でサイクリストを外に誘い出し、暴力的な風でメンタルをズタズタにする最悪の罠です。

漕いでも進まない、ハンドルは取られる、口の中は砂だらけ。そんな絶望的な状況で「風と友達になろう」なんて甘い言葉は一切通用しません。今回は、向かい風という名の動く壁にぶち当たった際、我々チャリカスがどうあがき、どう生き残るべきか、その現実的な生存戦略についてお話しします。

春一番という名の嫌がらせの強風

春一番という風雅な名前に騙されて、意気揚々と外に飛び出すサイクリストの皆様、本日も絶好の修行日和ですね。春の訪れを告げる優しい風どころか、実際はただの暴力的な空気の塊が、皆様の自慢のカーボンフレームを容赦なく横に押し流そうとしています。

この時期、SNSには「風が強かったけど楽しかった」という嘘八百な投稿が溢れますが、時速15kmしか出ていない現実を必死に隠しながら走る姿は、控えめに言って喜劇でしかありません。数ミリ単位の空気抵抗を削減するために大枚を叩いてエアロパーツを揃えた結果、春一番という自然の嫌がらせの前では、皆様の存在自体が巨大な帆となって後方へ押し戻されています。

この動く壁に必死に顔を歪めて立ち向かうくらいなら、家で大人しく愛車を眺めていた方が、機材も心も傷つかずに済むことに早く気付いてくださいね。

強風時にやってはいけない禁忌

強風が吹き荒れる中、わざわざ外に出て「強風こそ最高の練習環境」などと供述する皆様、その無謀な勇気だけは称賛に値します。しかし、そんな日だからこそ絶対にやってはいけない禁忌が存在することをご存知でしょうか。

まず、ここぞとばかりにディープリムホイールを履いて出撃するのは、ただの自殺志願者です。空気抵抗を減らすはずのそのリムが、強風の日には巨大な「帆」と化し、皆様を対向車線や街路樹へとダイレクトに招待してくれます。横風に煽られて盛大にふらつきながら、「これがプロのハンドリングだ」と言わんばかりの必死な顔をするのは、見ているこちらが恥ずかしくなるのでやめてください。

また、風を切り裂こうとして無理にダンシングを繰り出すのも考えものです。体を大きく揺らせば揺らすほど、風という名の見えない巨大な壁に全身をさらけ出し、ただ体力を無駄に削り取られるだけの「人間風車」が完成します。プロの真似事をして無様に失速するくらいなら、インナーローに逃げ込んで地べたを這いずるような姿勢で耐え忍ぶのが、唯一の賢い選択ですよ。

風に抗うための悪あがき

暴力的な強風を前にして、それでも前進しようと試みる皆様の無様な悪あがきには、思わず涙がこぼれそうになります。少しでも投影面積を減らそうと、サドルに顎がつくほどの深い前傾姿勢、通称「土下座フォーム」を必死に維持する姿は、もはやサイクリストというよりは道端に転がる異様なオブジェのようです。

その必死な努力にもかかわらず、実際にはママチャリで颯爽と買い物に向かうおばさまに、背後から無慈悲に抜き去られるのがこの界隈の残酷な現実ですね。数ミリ単位のエアロ効果を謳う最新パーツに数十万円を投じた結果が、強風の日の時速12キロという屈辱的な数字。そんな現実に直面してもなお、重いギアを無理に回して膝を悲鳴させる姿は、傍から見ればただの滑稽な修行僧でしかありません。

「風を切り裂く俺、かっこいい」という盛大な勘違いは、今日のところは自宅の鏡の前だけにしておきましょう。どれだけ体を丸めても、自然界の嫌がらせを前にすれば、皆様の存在はただのちっぽけな空気抵抗に過ぎないのですから。

心を折らないためのメンタル術

強風に煽られて心身ともにボロボロになった皆様に残された最後の武器は、現実逃避という名の高度なメンタル管理術です。まず、サイクルコンピューターの速度表示は今すぐ設定から消し去ってください。時速15キロというママチャリ以下の数字を直視し続けるのは、自尊心を自らドブに捨てるような自傷行為でしかありません。

もしパワーメーターをお持ちなら、進んでいない現実は無視して、表示されるワット数だけを信じて悦に浸りましょう。どれだけ景色が止まって見えても、「自分は今、見えない巨大な扇風機と戦っているプロ選手だ」と強く自己暗示をかけるのです。この際、鼻水を垂らしながら必死に漕いでいる自分の醜い姿を客観的に見てはいけません。

さらに、「これは仮想空間のトレーニング、いわば実写版のズイフトだ」と思い込めば、吹き付ける砂埃も不快な騒音も、全ては没入感を高めるための演出として処理できるはずです。そうやって自分自身を騙し抜き、無意味な努力に価値を見出すことこそが、この不毛な趣味を続ける唯一の秘訣と言えるでしょう。

最強の対策は「撤退」

れだけ高価なカーボンフレームに跨がり、どれだけストイックな練習メニューをこなしていようとも、自然界の気まぐれな暴風を前にすれば、皆様はただの無力な存在に過ぎません。ここで最も賢明、かつ勇気ある決断は、プライドをゴミ箱に捨てて速やかに「撤退」することです。

駅を見つけたら迷わず吸い込まれ、輪行バッグという名の魔法の袋に愛車を詰め込みましょう。電車の中から、必死に風と格闘して顔を歪ませている後輩サイクリストを眺めながら飲むコーヒーは、格別の味がするはずですよ。それこそが、機材を壊さず、体力も温存し、精神的な優越感まで得られる唯一の完全勝利と言えるでしょう。

そもそも、この暴風の中で走り続けることに何の意味があるのでしょうか。苦行を美徳とする古臭いスポ根精神は、この令和の時代には不釣り合いです。「今日は風が強いから乗らない」と宣言して、暖かい部屋で愛車のメンテナンス(という名の眺めるだけの時間)を過ごすことこそ、真の大人なサイクリストの余裕というものです。無理をして落車し、自慢の高級バイクを傷物にするくらいなら、さっさと白旗を上げて家でネットショッピングでもしている方が、よほど建設的だと思いませんか。

結論:風と戦うのは愚か、味方につけろ

結論から申し上げますと、春一番のような暴風に向かって正面から突撃するのは、勇敢でも何でもなく、ただの判断力が欠如した愚か者の所業です。自然界の巨大な嫌がらせに対して、人間のちっぽけな脚力で対抗しようなんて、それこそ笑止千万というものでしょう。

賢明なチャリカスの皆様が取るべき道は、風と戦うことではなく、風を徹底的に利用して自分の都合の良いように解釈することです。どうしても乗りたいのであれば、最初から追い風になるルートだけを選定し、自分がまるで異次元のスピードを手に入れたかのような錯覚に浸りながら、SNSに景気の良い速度記録でも投稿しておけば良いのです。

向かい風に顔を真っ赤にして立ち向かう泥臭い自分に酔いしれるのは、もう卒業しましょう。風と喧嘩をしてストレスを溜めるくらいなら、その風に乗って優雅に自宅まで運んでもらい、さっさと風呂に入ってビールを飲む。そんな風を味方につけた(という体の)他力本願なスタイルこそが、長続きする自転車趣味の秘訣ですよ。

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