【なんで】ライドで起こりがちな死亡フラグ~ロードバイクであるあるなマーフィーの法則20選~【起こるの?】

雑記コラム

ロードバイクに乗っていると、不思議なほど“嫌な予感だけ当たる日”があります。新品タイヤを履いた日に限ってパンクしたり、「今日は降らない」と判断した直後に雨が降ったり、ゆるポタのはずが誰も止められない全力走行になったり……。

まるで誰かが裏でフラグを回収しているかのように、ローディーの日常には小さなマーフィー現象が次々と起こります。今回は、そんな「なんで今日なの?」と言いたくなるライド中の逆フラグたちを、面白おかしくまとめてみました。

  1. マーフィーの法則とは?
    1. 起こり得ることは必ず起こる、という原則
    2. 工学分野で生まれた“逆フラグ”の思想
    3. 日常でもよく使われる「悪い予感ほど当たる」現象
  2. ライドで発動しがちなマーフィーの法則20選
    1. ①新品タイヤの日に限ってパンク
    2. ②空気圧のチェックさぼった日に限ってパンク
    3. ③洗車した翌日のライドで雨が降る
    4. ④サイコンが充電切れの日に限って調子が良い
    5. ⑤「今日はゆるポタ」が全力疾走
    6. ⑥行きが向かい風、帰路も向かい風
    7. ⑦ボトルが空の時ほど、やたらとのどが渇く
    8. ⑧脚を休めたいときほど続く青信号
    9. ⑨カッコつけたい時ほどクリートが入らない
    10. ⑩「今日はこのまま降らない」判断の時ほど雨が降る
    11. ⑪新品ウェアの日ほどドリンクをこぼす
    12. ⑫整備完璧・準備万端と走り出した日に限ってDi2の充電が切れる
    13. ⑬新しいカーボンホイールに履き替えた日に限って強風
    14. ⑭新品バーテープを巻いた日に限ってバイクを倒す
    15. ⑮初輪行の時ほどトラブルが重なる
    16. ⑯ライトの充電がギリの時ほど帰りが遅くなる
    17. ⑰新品サングラス、なぜか初日は曇りになりがち
    18. ⑱クリート変えた日ほどよく歩くことに
    19. ⑲薄着の判断ほど寒い日に、厚着の判断ほど暖かい日に
    20. ⑳今日はあの店に行こう、そんな時ほど定休日
  3. なぜライドではマーフィー現象を強く感じやすいのか
    1. 理由1.環境要因が多く、逆フラグが発動しやすいスポーツ
    2. 理由2.期待と不安の落差が“記憶の偏り”を生む
    3. 理由3.嫌な出来事ほど鮮明に残る心理効果
  4. まとめ|マーフィーの法則はローディーの宿命

マーフィーの法則とは?

起こり得ることは必ず起こる、という原則

マーフィーの法則とは、起こり得ることは必ず起こる、という考え方を示したものです。

もともと工学や安全管理の現場で用いられた概念で、リスクが存在する以上、それは「たまたま起きていないだけ」であり、適切な対策を怠れば時間の問題で現実化する、という警告として使われてきました。

つまり、願望や楽観ではなく「可能性がある限り、油断すれば必ず起こる」という視点で物事を見るための原則です。この思想は単なる不運や皮肉を表現するものではなく、危険やトラブルを軽視しないための基礎的なリスクマネジメントという位置づけにあります。

工学分野で生まれた“逆フラグ”の思想

マーフィーの法則は、もともと航空宇宙や安全工学の分野で用いられた考え方で、「失敗する可能性があるなら、その失敗は必ず起こる」という“逆フラグ”の思想として受け継がれてきました。

複雑な機械やシステムは、わずかな不具合やヒューマンエラーが重大事故に直結するため、「起きてほしくない事象ほど現実化する」という最悪の前提に立ち、設計や運用を行う必要があります。

つまりマーフィーの法則は、楽観を戒めるために生まれた工学的な警告であり、「うまくいくだろう」という希望ではなく「最悪のケースは必ず起こり得る」という視点でリスクを洗い出すための思想です。この悲観的に見える姿勢こそ、実際には事故防止のためのもっとも合理的なアプローチとされています。

日常でもよく使われる「悪い予感ほど当たる」現象

マーフィーの法則は工学の枠を超え、日常でも「悪い予感ほど当たる」という形で広く使われています。

例えば、傘を持たずに出かけた日に限って雨が降ったり、大事な日に限って電車が遅れたりと、望まない出来事が際立って記憶に残るため「予感していた通りになった」と感じやすい心理的な効果があります。

また人はネガティブな出来事の方を強く覚える傾向があり、偶然の一致であっても「やっぱりそうなった」と関連づけてしまいます。こうした認知の偏りが積み重なり、悪い予感だけが妙に当たるように見える現象として、マーフィーの法則が日常語として受け取られるようになっています。

ライドで発動しがちなマーフィーの法則20選

①新品タイヤの日に限ってパンク

ロードバイク乗りの世界では「タイヤを新品に変えた日」ほど、なぜか鋭利な石や金属片が待ち構えているものです。

新品タイヤの黒々とした溝を眺めてニヤニヤしながら出発した30分後に、いきなり「プシュー」と空気が抜けていくあの脱力感。普段なら絶対避けるようなラインを新タイヤで調子に乗って踏み抜いてしまうのか、あるいは路肩の小石がこの日だけやたら攻撃的なのか、とにかく初日に限って不思議と刺さります。

交換作業の達成感が一瞬で絶望に変わる、ローディーにとってはおなじみの初日あるあるイベントです。

②空気圧のチェックさぼった日に限ってパンク

いつもなら「とりあえず空気だけは入れておくか」と、半分寝ながらフロアポンプを握るのに、なぜかその日に限って面倒くささが勝つ。

そして「まあ昨日入れたし大丈夫でしょ」と根拠のない自信に全てを託して家を飛び出す…。そんな日に限って、路面のどこかで小石が鋭く牙をむき、タイヤはみるみるヘコんでいきます。

低い空気圧で走るとパンクリスクが上がることは誰でも知っているのに、よりによって確認を怠った日に“きっちり”罰が下るのがローディーの日常。結局、路肩で「昨日やっとけば良かった…」とつぶやきながら、またチューブ交換をする羽目になるのです。

③洗車した翌日のライドで雨が降る

時間をかけてフレームを磨き、チェーンをピカピカにし、仕上げにコーティングまでかけた翌日。意気揚々と外に出た瞬間に空がどんよりしている…いやな気配がする…天気予報は曇りのち晴れなのに…と思ったその数分後、ポツポツと容赦なく降り始める雨。

よりによって今日!? と叫びたくなるほど、洗車直後のバイクは雨雲に呼び寄せられるかのように濡らされます。

きれいにしたいという善意がまるで裏目に出る感じが、ローディーの心に深いダメージを残す“お決まりの展開”です。

④サイコンが充電切れの日に限って調子が良い

よりによって今日に限ってサイコンの充電量が15%。家を出る直前に気づいて「まあ記録は残らないけど軽く流すだけだし…」と走り出す。

ところがこういう日に限って脚がやたら軽く、心拍も安定し、信号の流れも妙に良い。登りもスイスイ進み、普段なら絶対に出ない速度で平地を走り抜け、頭の中では「今日のデータ、絶対いいはず…!」と確信しているのに、それを証明する数字はどこにも残らない。

なぜか絶好調の日ほど、記録が一切残らないというローディーの悲劇です。

⑤「今日はゆるポタ」が全力疾走

集合場所で誰かが「今日はゆるポタで行きましょう」と言った瞬間、その言葉はなぜか“出走スイッチ”に変換されます。

序盤こそ平和なスピードで進むものの、ちょっとした坂で誰かが無意識に踏みはじめ、後ろの人がつられて加速し、気づけば全員が無言でアウタートップ。

道の駅に着く頃には、平均速度がゆるポタの範囲を完全に逸脱し、「あれ?今日って休脚日じゃなかった?」という自己矛盾だけが残ります。結局、ゆるポタという言葉は“願望”であって“約束”ではないことを思い知らされる、ローディー界で最も信用してはいけない宣言のひとつです。

⑥行きが向かい風、帰路も向かい風

出発してすぐ「今日は風強いな…」と眉をひそめつつ、向かい風に逆らいながら淡々と進む。ローディーはみんな知っています。

「帰りは追い風で楽になるはず」という小さな希望が心の支えだということを。しかし折り返し地点で方向転換してみると、なぜか風向きが変わっており、再び真正面から押し返される地獄のスタート。向かい風を避けたはずが、向かい風がついてくる。もはや風が自分をホームまで押し返そうとしているのか疑うレベルです。

「どこ行っても向かい風」という日が存在するのは、ローディー界の七不思議のひとつといっても過言ではありません。

⑦ボトルが空の時ほど、やたらとのどが渇く

普段は半分も飲まずに帰ってくるのに、なぜかボトルが空っぽのタイミングに限って、急に口の中がカラッカラになる現象があります。

「さっきまで全然喉乾いてなかったじゃん…?」と自分でも理解できないのに、ボトル残量ゼロを確認した瞬間、舌が砂漠化し、脳が「水!今すぐ水!」と警報を鳴らし始める。

補給ポイントまでの数キロがやたら長く感じ、コンビニの看板を見つけたときの安心感は、まるでオアシスを発見した旅人のそれ。ボトルが満タンの時は平気なのに、空になった瞬間に渇きが襲ってくるのは、ローディーが避けることのできない不思議な生理現象です。

⑧脚を休めたいときほど続く青信号

「そろそろ信号で止まって脚を休めたいな…」と思った瞬間、なぜかすべての信号が味方する。普段は赤のタイミングで必ず引っかかるくせに、この日に限って青、青、青。まるで道路が「止まるな、走れ」と背中を押してくるかのようです。

疲労がピークで「一回止まりたい…」と念じれば念じるほど、信号のリズムは完璧に合致し、ペダルを止める隙が一切ない。

しまいには「これは自治体の陰謀か?」「これも政治が悪いせい」などと訳のわからない文句を言いながら、脚をプルプルさせて直進し続ける羽目に。ローディーが望む休憩だけは、なぜか絶妙に妨害されるものです。

⑨カッコつけたい時ほどクリートが入らない

信号待ちで周りにローディーがいる時、カフェの前を颯爽と出発したい時、写真を撮られている時…そんな「今日はちょっとキメたい」場面に限って、なぜかクリートが全然ハマらない。

片足でプルプルしながら何度もガチャガチャ踏み直し、結果的にまったくスマートじゃない動きに。しかも焦れば焦るほど角度が合わず、音だけ派手に響いて余計に恥ずかしい。

ようやく「カチッ」と入った頃には、かっこよく走り去るタイミングを完全に逃している。ローディーが見栄を張ろうとした瞬間、なぜか世界がそれを全力で阻止してくる現象です。

⑩「今日はこのまま降らない」判断の時ほど雨が降る

ライドの途中、少し曇りがかった空を見上げて風の流れを確認し、「まあ大丈夫だろう」と自己判断した日に限って、なぜか急に空気が湿り始め、遠くのほうで怪しい色の雲がモクモクと成長していく。

お天気アプリを見ても降雨予測はゼロ。にもかかわらず、走り出してしばらくするとポツ…ポツ…と嫌な感触が腕に落ちてくる。「え?今!?」と思った瞬間にはもう路面が濡れはじめ、さっきまでの自信満々の判断は完全に裏切られる。

こういう日に限ってレインウェアも家に置いてきており、仕方なく濡れたまま進む羽目に。ローディーが天気を楽観した瞬間、なぜか空がその隙を逃さず襲ってくるのです。

⑪新品ウェアの日ほどドリンクをこぼす

お気に入りのカラーを選び、タグを切って、鏡の前で「今日はキマってるな」と気分が上がる新品ウェアの日。

そんな最高のスタートを切った矢先、なぜかボトルを口元に運んだ瞬間に手元が狂い、冷たいドリンクが胸元へ一直線。普段は絶対こぼさないのに、よりによって新品の日だけ飲み口の角度を間違えたり、蓋の締まりが甘かったりと、謎のミスが連発します。

しかもウェアが明るい色だとシミが一発で目立ち、「今日じゃなくて良かっただろ…」と天に向かって呟きたくなる始末。新品を着た瞬間だけ発動する、ローディー界の避けられない初日イベントです。

⑫整備完璧・準備万端と走り出した日に限ってDi2の充電が切れる

チェーンはピカピカ、変速調整も完璧、タイヤの空気圧もバッチリ。今日は何もかもスムーズにいくはずだ、と思ったその日ほど、なぜかDi2だけは静かに反抗してきます。

序盤は快調に変速していたのに、急勾配の手前で「カチッ…」と怪しい手応え。まさかと思いバッテリー残量を確認すると、無慈悲な赤ランプが点滅。そこからはアウター縛り、またはインナー縛りの罰ゲームライドがスタートします。

全ての準備を完璧に整えたはずが、唯一見落とした項目が致命傷になるこの現象。「よりによって今日かよ…」と天を仰ぐのは、ローディーの誰もが一度は経験するお約束の展開です。

⑬新しいカーボンホイールに履き替えた日に限って強風

「今日は新しく買ったカーボンホイールで走る!」と意気込んだ日に限って、なぜか外はビュービューの暴風祭り。家を出た瞬間、横風でハンドルがフラついた時点で嫌な予感は確定します。

軽さを武器に距離長めで登りも予定していたのに、実際は平地で風に煽られ、コントロールに必死で鉄下駄より疲れるという悲劇。挙げ句の果てには「今日はホイールじゃなくて体重を減らすべきだったか…」と意味のない反省会が始まります。

軽量化の恩恵を試したい日に限って、その軽さがデメリットになる──これもローディーが逃れられない風の意地悪さです。

⑭新品バーテープを巻いた日に限ってバイクを倒す

新品のバーテープを巻き終えて、あのフレッシュな握り心地に酔いしれながら家を出る。白でも黒でも、どんなカラーでも“初日は絶対に汚したくない”という強い決意があるものです。

しかしその日ほど、なぜかスタンドに掛けたバイクがスルッと倒れたり、壁に立てかけたはずなのにズルッと滑ったりする。しかも倒れ方が絶妙にいやらしく、バーテープの角だけコンクリートにこすりつけていくのだからたちが悪い。

新品の巻き終わり部分に入った細かい傷を見るたび、「今日じゃなくて良かっただろ…」と誰もいない空に向かって呟く羽目になります。ローディーのバーテープ初日は、なぜかバイクが反抗期を迎えるのです。

⑮初輪行の時ほどトラブルが重なる

初めての輪行は、出発前から緊張しすぎて手汗が止まらないもの。説明書どおりに分解したつもりが、なぜか前輪が袋に入らず、ストラップは絡まり、ファスナーは途中で噛み、電車の時間は迫る一方。

駅に着けばホームは人だらけで、どこに立てばいいのか分からずオロオロし、乗り込んだ車両では予想以上に揺れてバイクが倒れそうになって心臓がヒヤヒヤ。

目的地に着いたら着いたで、今度は組立てに予想以上の時間を取られ、ボルトをどこに置いたか忘れ、小物を落とし、空気入れがないことに気づく──まさにイベントフルコース。

経験を積めば何でもない作業になるのに、初輪行の日だけは不思議なくらい全工程が“何かしら”つまずく。ローディー全員が通る、忘れたくても忘れられない洗礼です。

⑯ライトの充電がギリの時ほど帰りが遅くなる

夕方ライドの前にライトを手に取ったら、残量がわずかのオレンジ表示。

「まあ今日は明るいうちに帰るし、大丈夫でしょ」と根拠のない自信を手に走り出す。しかしこういう日に限って、道中で寄り道が増えたり、思わぬ登りに挑み始めたり、写真スポットがやたら魅力的に見えたりして、気づけば太陽が沈みかけている。

焦りながらライトを点けると、無情の弱モードで心細い光がチカチカ。家までの距離がいつもより長く感じ、暗くなる空とは裏腹に心だけがどんどん青ざめていく。なぜかライトの充電ギリギリの日に限って、帰宅時間だけはキッチリ延長されるのがローディーの不思議な法則です。

⑰新品サングラス、なぜか初日は曇りになりがち

新型レンズの透過率、軽さ、フィット感。すべてにテンションが爆上がりして「今日は絶対に最高の視界で走れる!」とウキウキで家を出る。

しかし空を見ると、なぜかどんより灰色。走り始めれば、せっかくのハイコントラストレンズは宝の持ち腐れで、視界は薄暗いまま。しかも曇天の日は湿気が高く、息がレンズに当たってすぐモヤッと曇り、感動の初陣が曇りガラス越しの景色に早変わり。

普段なら晴れるはずの時間帯なのに、新品レンズを持ち出した日に限って太陽がシャイになるのはなぜなのか。ローディーの“初日アイウェア晴れない問題”は、もはや天気と気分が噛み合わない典型的イベントです。

⑱クリート変えた日ほどよく歩くことに

新品クリートを装着した日は、まず最初の一歩が気持ちよくてテンションが上がる。しかし、そういう日に限って歩くイベントが次々と襲ってきます。道を間違えてUターンした先が階段だったり、寄らないはずのカフェに急用で立ち寄ることになったり、突然の工事で歩道回避を余儀なくされたり…。

挙げ句の果てには、なぜか輪行をする羽目になってホームをカツカツ歩くことに。新品クリートに刻まれていく無数の傷を見るたび、「今日じゃなくて良かっただろ…」と力なくつぶやくしかない。ローディーにとって、クリート交換初日はなぜか地上戦が増える運命なのです。

⑲薄着の判断ほど寒い日に、厚着の判断ほど暖かい日に

家を出る前、気温を見て「今日は意外と暖かいな」と油断して半袖にアームカバーだけで飛び出すと、走り出してすぐに冷たい向かい風が体を貫き「やば…今日めっちゃ寒いじゃん…」と後悔が押し寄せる。

一方で「今日は冷えるらしい」と慎重になった日は、なぜか太陽が本気を出し、モコモコの冬装備が一瞬でサウナスーツに化ける。走りながらファスナー全開、汗だくで「こんなはずでは…」とぼやきつつ、結局どちらの判断をしても外すのがローディーの宿命。体感と気温と風が三者三様なせいで、ウェア選びだけは天気アプリ以上に当たらないのです。

⑳今日はあの店に行こう、そんな時ほど定休日

「今日は絶対あそこのパン屋に行こう」「あのコーヒーが飲みたい」と心に決めて走り出す日は、不思議とペダルが軽く、目的地までの道もいつもより短く感じる。

ウキウキしながら店の前に到着してみると──シャッターが固く閉まっている。張り紙には無情の“定休日”の文字。しかも普段チェックしないくせに、こういう日に限って休業スケジュールとピッタリ一致しているから腹立たしい。

ショックで路肩に座り込みたくなるほどの虚無感に襲われ、「じゃあ別の店でも…」と切り替えようとしても、その周辺の店もなぜか全部休み。ローディーが目的地を明確に決めた日ほど、街全体が休業協定を結んでいるかのように見えるのです。

なぜライドではマーフィー現象を強く感じやすいのか

理由1.環境要因が多く、逆フラグが発動しやすいスポーツ

ロードバイクは天気、風向き、路面状況、交通量など、外部の環境に走りが大きく左右されるスポーツです。

「今日は大丈夫だろう」と思った瞬間に限って雲行きが怪しくなったり、向かい風が突然強くなったり、路面に小石が転がっていたりと、予想外の要素が次々と登場します。

加えて、走行環境は同じ日にコロコロ変化するため、ライド前の“楽観的な判断”があっさり覆される場面が多いのも特徴。その結果、「今日は行けると思ったのに…」という逆フラグが見事に刺さりやすく、ローディーはしばしば環境とのいたちごっこに振り回されるのです。

理由2.期待と不安の落差が“記憶の偏り”を生む

ロードバイクは「今日は脚が軽い気がする」「天気が良さそうだ」という小さな期待が走りのテンションに直結する一方、「パンクしないといいな」「雨だけは勘弁してほしい」という不安も常につきまといます。

この“期待と不安”の落差が大きいほど、良い方向に転んだ出来事よりも、悪い予感が当たった瞬間のほうが強烈に記憶に残ります。結果、実際にはたまたま起きただけの出来事も「ほら、やっぱり…」という感覚で脳内に刻まれ、ローディーは自分が出したフラグが次々と回収されているように感じてしまうのです。

理由3.嫌な出来事ほど鮮明に残る心理効果

人間の記憶は「楽しかったこと」よりも「嫌だったこと」「困った瞬間」のほうを強く刻む傾向があります。

ロードバイクでも同じで、順調に走れた日は案外すぐ忘れるのに、パンクした瞬間の焦りや、突然の雨で震えた帰り道、ライト残量ゼロの絶望感といったネガティブな体験ほど鮮明に思い出せます。

この心理の働きによって、たまたま起きた不運ですら特別扱いされ、「なんで今日に限って…!」という感覚が増幅されてしまうのです。

ライド中のちょっとしたトラブルがやけに印象に残るのは、スポーツ特有の緊張感と、この“嫌な記憶が強く残る”人間の習性が重なっているからです。

まとめ|マーフィーの法則はローディーの宿命

ロードバイクは、ちょっとした判断ミスや環境の変化がそのまま走りに跳ね返ってくるスポーツです。

その分、天気の裏切りや予期せぬパンク、機材トラブルなど、“なんで今日に限って……”と言いたくなる出来事が次々に起こります。

でも、こうした小さな不運を笑い話に変えられるのもローディーの強さのひとつ。うまくいかない日も、予定どおりにいかない日も全部ひっくるめて、それがライドの思い出になります。

マーフィー的な出来事に振り回されても、それを含めて楽しめるかどうかでライドの濃度は大きく変わります。結局、ローディーにとってマーフィーの法則は避けられない“宿命”であり、同時にネタと笑いのタネでもあるのです。

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