自転車を眺めながら喰う飯は最高

ロードバイクおぢ

ライドから帰宅し、シャワーを浴びて飯の準備をする。その視線の先には、今日一日を一緒に走ったロードバイクがあります。食べながら眺めていると、「やっぱりカッコいいな」とニヤニヤしてしまう。走って楽しい、眺めても楽しい、そして飯まで旨くなる。室内保管するローディーだから味わえる、最高の食事時間です。

ロードバイクは家の中が定位置

ロードバイクを趣味にしていると、いつの間にか愛車の居場所は玄関の外ではなく、家の中になっていきます。盗難や雨風を避けるためという現実的な理由もありますが、それだけではありません。毎日のように目に入る場所へ置いておくと、自然と愛着が深まり、家具やインテリアの一部のような存在になっていきます。

リビングの片隅や自室の壁際にロードバイクがあるだけで、何となく気分が上がります。食事をしているとき、テレビを見ているとき、仕事から帰ってきたときにも視界へ入るため、「やっぱりこのフレーム形状いいな」「このホイールにして正解だったな」と、つい眺めてしまいます。乗っていない時間まで楽しめるのは、室内保管ならではの魅力です。

さらに近くに置いてあると、タイヤの空気圧やチェーンの汚れ、細かな傷にも気づきやすくなります。気になる部分があれば、その場で軽く拭いたり、次のメンテナンスを考えたりできます。ロードバイクは移動するための道具でありながら、ローディーにとっては眺めているだけでも満足できる相棒です。だからこそ家の中にあるのが、だんだん当たり前になっていくのです。

飯を食いながら愛車を眺める

食卓について飯を食べ始めても、視線は料理だけに向いているわけではありません。少し顔を上げれば、そこにはお気に入りのロードバイクがあります。フレームの造形、ホイールの存在感、ハンドルからサドルまでのシルエット。何度も見ているはずなのに、「やっぱりカッコいいな」と思いながら箸を進める時間は、ローディーにとって妙に幸せなものです。

特にお気に入りのパーツへ交換した直後などは、眺める回数がさらに増えます。新しいホイールを入れた姿を横目で確認してはニヤニヤし、食べる。また見る。そして「この角度から見ると最高だな」と勝手に満足します。家族からすれば毎日置いてある同じ自転車でも、本人にとっては何時間でも見ていられる存在です。

高価な絵画が飾ってあるわけでも、窓の向こうに絶景が広がっているわけでもありません。それでも自分が選び、走り、少しずつ手を加えてきた一台が目の前にあるだけで、いつもの食事が少し特別な時間になります。好きなロードバイクを眺めながら好きな飯を喰う。ローディーにとって、これほど贅沢で分かりやすい幸福はなかなかありません。

ライド後なら眺めも格別

しっかり走って帰ってきた日の愛車は、出発前とは少し違って見えます。数時間前まで自分を乗せて峠を越え、長い平坦路を進み、何十kmもの道のりを一緒に走ってきた一台です。シャワーを浴びて着替え、腹を空かせた状態で食卓についたとき、その姿が視界に入ると今日の出来事が自然と思い返されます。「あの登りはキツかった」「あの区間は気持ちよかった」と振り返りながら喰う飯は、それだけで旨さが増したように感じます。

走行後のロードバイクには、その日のライドの痕跡も残っています。フレームにはうっすら埃が付き、ボトルには飲み切った跡があり、タイヤを見れば長い距離を走ってきた実感も湧いてきます。きれいにしてから室内へ入れる人なら、再び整った姿を見て「今日もよく走ったな」と満足する瞬間もあるでしょう。

そして何より格別なのは、自分の身体にも心地よい疲労が残っていることです。腹いっぱい飯を喰いながら愛車を眺めれば、今日一日を存分に楽しんだという充実感まで込みで味わえます。ただ部屋に置いてある一台ではなく、数時間前まで一緒に走っていた相棒を眺める。ライド後だからこそ、この時間はいつも以上に贅沢なのです。

気づけば汚れや機材をチェック

飯を喰いながら何となく愛車へ目を向けているだけだったはずが、いつの間にか細かい部分まで観察し始めます。「ダウンチューブに少し汚れが残っているな」「チェーンもそろそろ掃除したほうがいいか」「タイヤも結構減ってきたかも」と、食事中なのに頭の中では軽い点検が始まります。ローディーにとってロードバイクは、ただ眺めて満足するだけでは終わらない存在です。

さらに視線を移していくと、今度は機材が気になってきます。ホイールを見ながら「もう少し軽いものにしたらどうだろう」、ハンドル周辺を眺めて「バーテープをそろそろ替えたい」、タイヤを見れば「次は違う銘柄を試してみるか」と、頼まれてもいない物欲まで勝手に動き出します。さっきまで今日のライドを振り返っていたはずなのに、気づけば次に欲しいパーツを考えているのです。

そして食べ終わる頃には、「あとでチェーンだけ拭いておくか」「週末に洗車しよう」と次の作業まで決まっています。室内にロードバイクがあると、こうした小さな変化へ気づきやすいのも面白いところです。飯を喰っているだけなのに点検、メンテナンス、物欲へと話が勝手に広がっていく。愛車が視界にあるローディーの食卓は、なかなか忙しいのです。

次のライドを妄想しながら喰う

飯を喰いながら愛車を眺めていると、頭の中は自然と次のライドへ向かっていきます。「次の休みはどこへ行こうか」「久しぶりにあの峠を登るか」「海まで往復するのもいいな」と、まだ今日の疲れが残っているのに次のルートを考え始めます。さっきまで何時間も走っていたはずなのに、食事をして身体が落ち着いてくると、もうペダルを回したくなってくるから不思議です。

目の前の一台を見ながら考える妄想は、どんどん具体的になります。朝は何時に出発して、どの道を通り、どこで補給するか。天気が良ければ少し距離を伸ばして、帰りはお気に入りの道を使おう。スマホで地図を開けば、ただの思いつきだったものがあっという間に次回のコース候補へ変わります。食卓にいながら、気持ちだけはすでに次の目的地へ向かっています。

今日の思い出に浸りながら、次はどこを走ろうかと考える。この時間まで含めてロードバイクという趣味なのかもしれません。飯が旨い、愛車はカッコいい、そして次の休日が楽しみになる。そんなことを考えながら箸を進めていると、食べ終わる頃には「早くまた乗りたい」という気持ちがしっかり出来上がっているのです。

まとめ|愛車は最高のおかず

ロードバイクは走っている時間だけが楽しい趣味ではありません。自宅へ戻ってからも、部屋に置かれた愛車を眺めれば、その日の出来事を思い返したり、次に走りたい場所を考えたりできます。そんな一台を目の前にして喰う飯は、いつもの食事とは少し違います。頑張って走ったあとの空腹も加わり、満足感たっぷりの時間になります。

しかも眺めているうちに「やっぱりこのフレームはカッコいい」「このホイールを選んでよかった」と改めて惚れ直し、気になる部分を見つければメンテナンス欲まで湧いてきます。気づけば食卓に座ったまま、頭の中ではロードバイクのことばかり考えています。それも室内に愛車がある生活の楽しさでしょう。

好きな飯を喰い、好きな自転車を眺め、次はどこへ走りに行こうかと考える。特別なことをしているわけではないのに、ローディーにとってはこれだけで十分に幸せな時間です。料理の横に何か一品足す必要はありません。視線の先に愛車があれば、それだけで最高のおかずになるのです。

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