自転車乗りという人種は、なぜこうも「過去の失敗」を捨てられないのか。サイズミス、味の誤算、用途不明の小袋。それらをクローゼットの奥に押し込む行為は、自分の判断力のなさを隠蔽しているに過ぎない。
明日の大晦日には、どうせYoutubeで誰も望んでいない「今年を振り返るベストバイ」なんて動画を見て、物欲を正当化するのだろ? ならばその前に、自分がいかに無駄なガラクタに金をドブに捨ててきたか、その「ワーストバイ」の残骸を直視しろ。
今から挙げる10個の遺物が一つでもクローゼットにあるなら、貴様の新年は「整理整頓」ではなく「不法投棄」から始まると思え。さあ、ゴミ袋の口を開けろ。執着を捨てない限り、貴様のペダリングは一生重いそのままだ。
大掃除とは「過去の自分」への引導である
12月30日。明日の「1年間ありがとうございました」という綺麗事を吐く前に、やるべきことがあるはずだ。 部屋を占拠しているゴミを「思い出」という言葉で美化するのはやめよう。自転車を磨く前に、まずはその腐った所有欲を断捨離しろ。本記事では、貴様のクローゼットとツールケースに巣食う「今すぐ捨てるべきゴミ」を10個指定する。
1 痩せたら着るとクローゼットに寝かせ続けたサイクルジャージ
「いつか痩せる」の「いつか」は一生来ない。ずっと寝かせたジャージの加水分解を心配する前に、自分のお腹の脂肪を心配しろ。布の伸縮性に期待するのをやめ、今の体型に見合ったサイズを買うのが、現実と向き合う第一歩だ。
2 愛着だけで残している純正サドル
新車を買った瞬間に交換され、一度も座られることなく箱に眠っているあのサドルだ。愛着があるのは「自転車」であって、その「パーツ」ではないはずだ。二度と跨がらない座面を保管して、一体誰の尻を待っているのか。
3 いつかメルカリに出すという建前で取っておいた空き箱
「箱があった方が高く売れる」という数千円の差額のために、貴様は部屋の居住権を段ボールに明け渡している。その箱を保管しているスペースの家賃を計算してみろ。発送の手間すら惜しんで年を越そうとする怠惰な貴様に、出品ボタンは押せない。
4 サドルバッグに入れたままの劣化した予備TPUチューブ
過酷な温度変化に晒され、折り目からひび割れているであろうそのTPUチューブ。いざという時に「パンク修理に失敗する」ために持ち歩いているのか? 1年放置したTPUは、もはやお守りですらなく、ただの「オレンジ色のゴミ」だ。
5 剥がそうと思い続けて結局そのままの保護フィルム
サイコンの画面やクランクに貼られた、端っこから汚れが侵入して黒ずんだフィルムのことだ。傷を防いでリセールバリューを守るその卑屈な精神が、機材を一番汚く見せている。剥がせ。剥き出しの機材を使い倒してこそ、真のチャリカスだ。
6 ツールケースの底で化石化した補給食
去年のロングライドの生き残り。包装がベタつき、中身がもはや何味だったかも不明なエネルギーバー。それを口にする勇気があるなら、向かい風に立ち向かう勇気を持て。食中毒で正月を棒に振りたくないなら、今すぐゴミ箱へ。
7 過去イチ高かったけれどマズすぎたジェル
「高かったから」という理由だけで捨てられない、一口飲んで悶絶したあの海外製ジェル。来年も再来年も、その味は変わらないし、貴様の味覚も進化しない。罰ゲームに使う予定がないなら、潔くシンクに流せ。
8 擦れ過ぎてもう股間が透けそうなレーパン
後方を走る仲間に「公然わいせつ」のテロを仕掛けている自覚を持て。生地が薄くなったレーパンは、もはやパッド付きの網タイツだ。お前の尻のラインを世界に晒す前に、その布切れに引導を渡せ。
9 デザインだけで買ったサイズが合わないヘルメット
頭痛を我慢して走るのが「ストイック」だと勘違いしていないか。サイズが合わないヘルメットは、いざという時に頭を守らないどころか、走る集中力を削ぐ凶器でしかない。格好をつける前に、自分の頭の形を受け入れろ。
10 自分の尻と絶望的に相性が悪かった激痛サドル
「これを使えば速くなれる」という雑誌のレビューを信じて買った数万円の拷問器具。1,000km走っても慣れなかったなら、それは「修行」ではなく「虐待」だ。そのサドルを捨てた瞬間、貴様のQOL(生活の質)は爆上がりする。
おわりに:空いたスペースに「新しい物欲」を詰め込め
これら10個のゴミを捨てたとき、貴様の部屋と心には大きな空白ができるはずだ。 その空白こそが、来年また新しい機材(ゴミ候補)をポチるための神聖なスペースになる。
さあ、スマホを閉じてゴミ袋を持ってこい。大掃除を終わらせなければ、明日の「感謝の言葉」に説得力など宿らないのだから。



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