ダサいロードバイクとは?②【機材・アイテム編】ロードバイクがダサく見えるホイール・コンポ・装備のポイントを解説

雑記コラム

お待たせしました!前回のダサいロードバイクとは?①【デザイン・見た目編】に続き、ダサいロードバイクとは?②【機材・アイテム編】の公開です!

ロードバイクは「走りの道具」であると同時に「見られるプロダクト」です。速さや快適性を突き詰めても、ホイールやコンポーネント、タイヤ、サドル、ハンドル周り、アクセサリーの選び方ひとつで、途端に“ダサく”見えてしまいます。ブランドの格と価格帯のバランス、前後セットの統一感、質感の整合性、色使いの節度、清潔感——これらを外すと、どれほど高価なフレームでも安っぽく映ります。

目的は、ダサい機材を使っている人を小馬鹿にすることではありません。やりたいのは選ばない理由を言語化し、ダサくならない原則を共有することです。読み終えた頃には、愛車のどこを整えれば一気に垢抜けるのか、具体的に判断できるはずです。

なお、こちらのダサいロードバイクとは?番外編にも、入れるかどうか迷ったもの、少数ながらダサいと思われてしまっているものを取り上げているので、良かったら参考ください。

  1. ポイントは流行を押さえ、同時に被りを避けること
  2. ①ダサいロードバイクのホイール
    1. ダサいホイール① デザインをパクったホイール
    2. ダサいホイール② ブランドの格に合わないホイール
      1. コラム:同じブランドなら純正ホイールを履けば間違いない?
    3. ダサいホイール③ ホイールの素材が前後で異なる
      1. コラム:前輪・後輪で違うブランドのホイールを履かせるのはダサい?
      2. コラム:同じブランドでも前後でシリーズの違うホイールを履かせるのはダサい?
    4. ダサいホイール④ BORA ONE/BORA ULTRA/RACING ZERO赤
    5. ダサいホイール⑤ 白色ホイール/色付きホイール
  3. ②ダサいロードバイクのコンポーネント周り
    1. ダサいコンポーネント周り① microSHIFT(マイクロシフト)製のコンポ
    2. ダサいコンポーネント周り② ULTEGRAのグループセットにクランクだけDURA-ACE
      1. コラム:エントリーグレードのフレームやアルミフレームにDURA-ACEやULTEGRAを付けるのはアリ?
    3. ダサいコンポーネント周り③ 色付きチェーン/色付きスプロケット
    4. ダサいコンポーネント周り④ 黒以外のワイヤー・ケーブル
    5. ダサいコンポーネント周り⑤ DURA-ACE 9000系のクランク
    6. ダサいコンポーネント周り⑥ 片面SPD/片面フラットのペダル
  4. ③ダサいロードバイクのタイヤ
    1. ダサいタイヤ① 色付きタイヤ
    2. 残念タイヤ① Panaracer AGILEST
    3. 残念タイヤ② Vittoria ZAFFIRO/RUBINO
  5. ④ダサいロードバイクのサドル周り
    1. ダサいサドル① 色が付いたサドル
    2. ダサいサドル② 肉厚クッション付サドル
    3. ダサいサドル③ ライト一体型サドル
    4. ダサいサドル④ 破れているサドル/汚いサドル
  6. ⑤ダサいロードバイクのハンドル周り
    1. ダサいハンドル周り① 色付きバーテープ
      1. コラム:SUPACAZ(スパカズ)のバーテープならダサくない?
    2. ダサいハンドル周り② 汚い・破れているバーテープ
    3. ダサいハンドル周り③ スマホホルダー
  7. ⑥ダサいロードバイクのアクセサリー類
    1. ダサいアクセサリー類① アヒル隊長パフホーン
    2. ダサいアクセサリー類② TOPEAKのサドルバッグ
    3. ダサいアクセサリー類③ 泥除け(フェンダー)
    4. ダサいアクセサリー類④ 1本スタンド(キックスタンド)
  8. ⑦ダサいロードバイクの車体
    1. ダサい車体① 汚い・臭そう
  9. まとめ

ポイントは流行を押さえ、同時に被りを避けること

ロードバイクの機材・装備の見た目を左右する最大のポイントは「流行を押さえること」と「被りを避けること」です。どれほど高性能なパーツであっても、時代に合わないデザインや、街中でよく見かける“量産型仕様”では、一瞬で古臭く・凡庸に見えてしまいます。

近年のトレンドは、派手さよりも“静かな上品さ”。昔流行ったド派手系から、シンプル・ミニマルで落ち着いた高級感へと移行しています。

また、被り問題も軽視できません。良い製品であってもみんなが使っていると個性が埋もれます。ロードバイクは「自分だけのスタイルを見せる趣味」でもあるため、あえて一歩外した選択をする勇気が必要です。

つまり、恰好よく見せるコツは「流行を読む」「被りを避ける」。この2点を意識するだけで、同じ機材でも驚くほど印象が洗練されるのです。

①ダサいロードバイクのホイール

ホイールはクランクと並びロードバイクの顔です。履くホイールひとつでとてもカッコよくもなり、ダサくもなります。

ライドの質にも大きく影響するものなので、性能重視で考えるローディーも理解できます。しかし良いホイール、特に近年重視される空力はライドの平均時速(Avg)が35~40kmを超えたあたりから性能が発揮されるものなので、ほとんどのローディーには当てはまらないでしょう。

そう考えると、やはり大多数のローディーはホイールを変えるなら、ブランドや見栄え重視で履くホイールを考えるべきなのです。

そんなホイールにはロードバイク同様、ブランドの格が存在します。まずは各ホイールブランドの格付けを知ることからホイール選びは始まります。

ダサいホイール① デザインをパクったホイール

基本的に派手さは控えめとなり、シンプルな造形が主流となっている昨今のホイールデザイン。そんなトレンドの中でも高級感のあるデザインを展開、価格帯も高額路線を走るラグジュアリーホイールブランドがいくつか存在します。その代表格がLightweight(ライトウェイト)Princeton CarbonWorks(プリンストン・カーボンワークス)BLACK INC(ブラックインク)です。

そして世の中には、そんなラグジュアリーホイールのデザインを堂々とパクっている(としか思えない)ホイールがあります。これらデザインをパクったホイールを履くことはダサいだけではなく、非常に恥ずかしいことなので、購入には十分注意をしてください。

■デザインをパクったダサいホイール例

パク
(デザインをパクったダサホイール)
ラレ
(デザインのラグジュアリーホイール)
ELVES OROME
Princeton CarbonWorks
UNAAS
Princeton CarbonWorks
SUPERTEAM CARBON ULTRA
BLACK INC

ダサいホイール② ブランドの格に合わないホイール

どんなロードバイクに、どんなホイールを合わせても本人が満足するのであれば良いと思います。が、第三者から見て「ダサい組み合わせ」が存在しているのも事実です。

ロードバイクのブランド/メーカーに格や価格差があるよう、ホイールブランドにも格や価格差があります。両者がある程度同じ格でなければ、組み合わせた時、ちぐはぐな印象になってしまうことも多々あります。

例えばCOLNAGOSpecialized S-WORKSのような価格も格付けも最高位Sランクのロードバイクに、ICANSUPERTEAMのような格付けD~Fランクの安価な中華ホイールを履かせてしまうと、一気にダサいバイクに見られてしまうので注意が必要です。

また安いホイールを履いている理由として「これ練習輪(練習用の車輪)だから」などと口にするローディーもいますが、大抵の場合、収入に対して身の丈に合わないロードバイクを購入し、安い中華ホイールしか買えないときの言い訳です。

そんなロードバイクとホイールの格付けは、次のリンクから2025年版の格付けが確認できますので、車体やホイールを買う前に一度確認してみてください。
またロードバイクとホイールの格付けにおける相性の早見表も以下へ掲載しましたので、購入を考えている方は参考にしてください。

関連リンク:2025年版ロードバイクブランド格付け・Tier表
関連リンク:2025年版ホイールブランド格付け・Tier表

■格付けで見るロードバイクとホイールの相性早見表

◎=相性良くカッコいい
○=まぁまぁカッコいい
△=ダサくはないけどかっこ良くも無い
×=ダサい

コラム:同じブランドなら純正ホイールを履けば間違いない?

基本的には間違いない。ただ純正の組み合わせでもダサいホイールがある。

ロードバイクメーカーの中には同社内でホイールブランドを展開している場合が多々あります。例えばSpecializedならホイールブランドとしてroval、TREKならBONTRAGER、GIANTならCADEXというような感じです。

基本的に同メーカーのホイールブランド(ここでは純正ホイールと記載します)を履いておけば間違いないのですが、ロードバイクブランドの格に対してホイールの格が低い純正ホイールはダサく見える・安っぽく見える場合もあるので注意が必要です。

■代表的なロードバイクブランドの純正ホイール
※()内は格付けTierランク

ロードバイク
ブランド
ホイール
ブランド
相性解説
Specialized(S/A-)roval(B)良い両方ともブランドの知名度が高く、セットで考えてよい
TREK(A-)BONTRAGER(B)良い両方ともブランドの知名度が高く、セットで考えてよい
GIANT(B+)CADEX(B)良い両方ともブランドの知名度が高く、セットで考えてよい
ENVE(B)ENVE(S)良い両方ともブランドの知名度が高く、セットで考えてよい
Wilier(A-)MICHE(C)微妙ホイールの知名度がやや低く、もう少し知名度のあるホイールが望ましい
ORBEA(A-)oquo(D)ダサいロードバイクの格に対してホイールの知名度・実績が低すぎてダサく見える。特にハイエンドモデルは変更推奨。
Bianchi(B+)REPARTO CORSE(E)ダサいロードバイクの格に対してホイールの知名度・実績が低すぎてダサく見える。特にハイエンドモデルは変更推奨。
cannondale(B+)HollowGram(C)微妙ホイールの知名度がやや低く、もう少し知名度のあるホイールが望ましい
MERIDA(B+)Expert(C)微妙ホイールの知名度がやや低く、もう少し知名度のあるホイールが望ましい
SCOTT(B)syncros(E)ダサいロードバイクの格に対してホイールの知名度・実績が低すぎてダサく見える。特にハイエンドモデルは変更推奨。
S1NEO(C)GRAAL(E)微妙ホイールの知名度がやや低く、もう少し知名度のあるホイールが望ましい
ELVES(D)OROME(E)良い両方ともブランドの格が同レベルで、セットで考えてよい
WINSPACE(D+)Lún(C)良い両方ともブランドの格が同レベルで、セットで考えてよい
YOELEO(E)YOELEO(C)微妙ロードバイクとしての知名度がやや低く、もう少し知名度のあるバイクが望ましい
TRIAERO(E)ICAN(D)良い両方ともブランドの格が同レベルで、セットで考えてよい

ダサいホイール③ ホイールの素材が前後で異なる

素材がカーボンなら前後ともカーボン、素材がアルミなら前後ともアルミというよう基本的にホイールは前後セットで装着するものです。

素材の異なるホイールを前後で使用しても、見た目としては違和感が出てダサいだけです。遠方ライドの際に片輪だけ故障したなど緊急時以外は、前後とも同じ素材のホイールを履くようにすべきです。

コラム:前輪・後輪で違うブランドのホイールを履かせるのはダサい?

日常なら違和感バリバリ。ただしレースや練習時ならアリ。

上記でも記載したようホイールは基本的にセット販売ですが、ZIPPのように前輪のみ・後輪のみで販売しているブランド/メーカーも存在します。

もしあなたがレースで勝とうとしているならば、トレンドのよう前輪又は後輪をハイトが高いホイールを履かせたり、空力に優れた454 NSWや858 NSWなどへ変更するのも理解できますが、前後で異なるブランドのホイールを履かせてしまう場合、格好良さ・ダサさで言えば、やはりダサいと言わざるを得ないでしょう。

コラム:同じブランドでも前後でシリーズの違うホイールを履かせるのはダサい?

結論から言えば、やはりダサく見えてしまいます。

ほぼ見かけることはないケースだと思いますが、稀にCampagnolo信者のローディーなどが前輪にSHAMAL CARBON、後輪にBORA WTOというよう同じブランドでも前後でシリーズの違うホイールを履かせている場合がありますが、シリーズが異なれば当然、形もデカールも異なるため違和感が生まれてしまい、ブランドが表現したい美しさを損なってしまいます。

よほどの意図がない限り、同じブランドでも前後でシリーズの違うホイールは履かせるべきではないでしょう。

ダサいホイール④ BORA ONE/BORA ULTRA/RACING ZERO赤

2010年代のロードバイク業界では、派手なデザインのホイールが流行しました。その代表格なのがCampagnoloのBORA ONE/ULTRAや、FULCRUMのRACING ZERO赤(通称レーゼロ赤)です。共通しているのは「赤」という遠目からでも目立つ、派手な色。これらは当時のおじさんローディーたちがこぞって履いた憧れのホイールでした。

が、2025年現在のホイールトレンドはシンプルで目立たない黒一色か、ENVEやLightweight、PCWのように象徴性があり品性を感じさせるデザインが主流で、BORA ONE/ULTRAやRACING ZERO赤とは真逆と言ってよい方向性に流れています。
特にBORA ONE/ULTRAはおぢBORAと揶揄されるほどダサいホイールの象徴ともなっています。

これらのようにデザインが派手なホイールは、時代遅れの象徴としてダサさが際立ってしまうので履かない方が良いでしょう。

関連リンク:おぢBORA 〜リムブレーキの亡霊〜
関連リンク:君は「おぢBORA」を知っているか?いまも輝くカンパニョーロBORAの伝説と哀愁

【ダサいホイール例】BORA ONE/ULTRA

【ダサいホイール例】RACING ZERO赤

ダサいホイール⑤ 白色ホイール/色付きホイール

前述のダサいホイール③でも述べたよう、現在のホイールトレンドは「シンプルで目立たない」が基本です。そのようなトレンドの中で色付きのホイールはどうしてもダサく見えがちです。特に白色ホイールはルック車のような印象を与えてしまうので特に注意が必要でしょう。

【ダサいホイール例】SUPERTEAM白色ホイール

【ダサいホイール例】ICANホイール塗装

②ダサいロードバイクのコンポーネント周り

コンポーネントとは変速機(ディレイラー)やスプロケット(多段ギア)、チェーン、クランク、シフター、ブレーキなどロードバイクを構成する「主要パーツの集合体」を意味する言葉で、コンポーネントには三大メーカーが存在しています。

ひとつは日本のSHIMANO、ふたつめはイタリアのCampagnolo、そしてみっつめがアメリカのSRAMで、この三社が名実ともにトップメーカーとして君臨し、様々なプロチームに機材供給しています。

このコンポーネント周りも、組み合わせや選択ひとつでダサくなってしまうので、ここでしっかりと学びましょう。

ダサいコンポーネント周り① microSHIFT(マイクロシフト)製のコンポ

microSHIFT(マイクロシフト)は台湾のメーカーでロードバイクやグラベルロード、MTBなどのコンポーネントを製造・販売しています。microSHIFTのコンポは主にロードバイクのエントリーモデルやクロスバイクで採用されており、一時期はBianchi(ビアンキ)のVIA NIRONE 7にも搭載されていました。

そんなmicroSHIFTのコンポですが、日本でロードバイクに乗るならダサく見えてしまうと言わざるを得ないでしょう。それは日本には世界でも圧倒的なシェアと実績を誇るSHIMANOが存在するためです。

microSHIFTもコンポとしての性能は十分満たしていますが、性能・実績・デザイン・格においてはやはりSHIMANOはもちろん、Campagnolo・SRAMにも及ばないでしょう。

またmicroSHIFTを使用することは、言うなれば「日本で自動車を買うとき、わざわざ韓国車のヒュンダイ(ヒョンデ)を選ぶ」に近しいものがあります。
あなたがもし自動車を買うならヒュンダイを選びますか?99%の日本人は選ばないでしょう。それと同じことなのです。

■microSHIFTのコンポを搭載したBianchi VIA NIRONE 7

ダサいコンポーネント周り② ULTEGRAのグループセットにクランクだけDURA-ACE

コンポーネントには以下の表のように性能・重量・段数の違いによるグレードがあります。上の方ほどハイエンドとなり、下層はエントリー・ビギナー・エンジョイ帯となります。

グレードSHIMANOCampagnoloSRAM
プロ仕様DURA-ACESUPER RECORDRed eTAP/Red
レース仕様ULTEGRARECORDForce
本格派仕様105CHORUSRIVAL
エントリー仕様TiagraCENTAURAPEX
ビギナー仕様SORA—-—-
エンジョイ仕様Claris—-—-
エントリー~エンジョイの統合型CUES—-—-

それぞれのグループには性能はもちろんデザイン的な違いもあります。

誤解を恐れず言えば、グレードの異なる部品・パーツを組み合わせて使用する、いわゆるミックスコンポはダサく見える要因になってしまうので可能な限り避けた方がよいでしょう。特に2グレード以上違うパーツを組み合わせてしまうとそのバイクの格自体が低く見えてしまいます。

よく見かけるのはULTEGRAのグループセットでクランクだけDURA-ACEという組み合わせ。

クランクはロードバイクの顔なので、ひとつでも上のパーツを付けたくなるのも理解できます。ULTEGRAのクランクがDURA-ACEはもちろん、105と比べても艶が無くのっぺりとした野暮ったい感じなのも理解できます。

■のっぺりと野暮ったいULTEGRAのクランク

■イカつくエロいDURA-ACEのクランク

が、ULTEGRAは基本的に全体が光沢・艶無し、DURA-ACEは逆に光沢・艶が強い仕様なので、ULTEGRAのグループセットにクランクだけDURA-ACEを付けたとしても見た目としては似合いません

また105ユーザーもクランクだけDURA-ACEやULTEGRA、ブレーキだけDURA-ACEやULTEGRAなど考えそうですが、非常にダサいので避けた方がよいでしょう。

コラム:エントリーグレードのフレームやアルミフレームにDURA-ACEやULTEGRAを付けるのはアリ?

アリかナシかで言えば、別にナシではない。が、それ意味ある?

フレームの素材やジオメトリは自分が思っている以上に身体への影響が大きいものですし、身体に合わないハイエンドのフレームより、身体に合うエントリーモデルのフレームの方が速く快適に走れるのも事実です。

そのような点から身体に合っている、自身の出力に合っているフレームであれば、DURA-ACEだろうがULTEGRAだろうがスパレコだろうがRed eTAPだろうが、優れた性能のコンポを載せるのは決して間違いではありませんし、ダサいとも言えません。

ただプロ仕様やレース仕様のコンポを使いたいのであれば、まずは走力をしっかりと付け、その性能を最大限発揮できるフレーム、つまりミドル~ハイエンドのフレームに変更するのがやはり理想的でしょう。

ダサいコンポーネント周り③ 色付きチェーン/色付きスプロケット

はっきり言えば、色付きチェーンやレインボーに輝く色付きスプロケットはダサいです。これは格付けランクの高いブランド/メーカーやハイエンドモデルほどダサさが際立ちます。

基本的に各ブランド/メーカーは一般的な銀色のチェーンやスプロケットを前提にロードバイクをデザイン・カラーリングをおこないます。そんな計算されたデザインに余計な色やレインボーカラーが入ってしまうとどうなるでしょう。

そう考えると色付きチェーンやスプロケットは避けるべきなのです。

■ダサいチェーン例

■ダサいスプロケット例

ダサいコンポーネント周り④ 黒以外のワイヤー・ケーブル

現在のロードバイクは、見栄えが悪いワイヤー・ケーブル類をフレームの中に通して見えなくする内装式が主流となっています。そんな中、わざわざ色付きのケーブル類を使用しワイヤーを目立たせる行為はダサさを際立たせる要因となります。

今でもエントリーモデルのBianchiでケーブル類をチェレステカラーにしているロードバイクを見かけることがありますが、とてもダサく見えてしまうので避けた方がよいでしょう。内装式のロードバイクでないのならば、やはり極力目立たせないようワイヤー・ケーブル類は黒一色に統一すべきなのです。

■ダサい色付きワイヤー・ケーブル例

ダサいコンポーネント周り⑤ DURA-ACE 9000系のクランク

かつてはプロの御用達で、彼の中級者君(高倉さん)も愛用していたシルバーに輝くDURA-ACE 9000系のクランク。2025年の現在、さすがに時代遅れを感じさせます。いくらDURA-ACEとはいえ今付けると古臭さが匂ってしまいますので避けた方が無難でしょう。何より一部の型番ではリコールも出ていますし。

■銀色が特徴的だったDURA-ACE 9000系のクランク

ダサいコンポーネント周り⑥ 片面SPD/片面フラットのペダル

自分のロードバイクに片面SPD/片面フラットのペダルを使用するローディーも少なくありません。が、これは避けた方がよいでしょう。

理由は単純。
片面SPD/片面フラットのペダルはロードバイクに組み合わせた時、結局フラットペダルと同じ印象となり、中途半端などっちつかずの状態がダサいからです。そもそもSPDペダルはもちろん、SPD-SLペダルでもスニーカーである程度は漕げるため、片面ずつ使い分ける必要はないのです。

■ロードバイクがダサく見える片面SPD/片面フラットのペダル

③ダサいロードバイクのタイヤ

ロードバイクで使用される代表的なタイヤメーカーはざっと挙げるだけでこんなにあります。Panaracer(日)、IRC(日)、BRIDGESTONE(日)、Vittoria(伊)、PIRELLI(伊)、Continental(独)、Schwalbe(独)、MICHELIN(仏)、HUTCHINSON(仏)、MAXXIS(台)、KENDA(台)、GOODYEAR(米)…

加えてENVEやroval、MAVIC、BONTRAGERなど一部のホイールブランドもタイヤを展開しており何を選ぶかによって走りはもちろん、見た目も大きく変わってくるでしょう。

そんな選択肢の多いタイヤですが、履いているとダサく見えてしまう、残念に見えてしまうシリーズがあります。

ダサいタイヤ① 色付きタイヤ

よほど無名のメーカーでない限りタイヤでダサい・カッコいいは出ないものですが、それでもロードバイクに履かせるとダサく見えてしまうタイヤは存在します。

その代表格なのが色付きのタイヤです。色付きのタイヤはそれを履かせるだけでルック車のような印象の悪さ・格好悪さを演出してしまいます。ロードバイクブランド格付けでEランク以上のバイクであれば、色付きタイヤは履かない方がよいでしょう。

■ルック車に見えてしまう色付きのタイヤ

残念タイヤ① Panaracer AGILEST

ダサい、というより「残念」と感じてしまうタイヤがあります。そのひとつが日本のPanaracerのフラッグシップタイヤであるAGILESTシリーズ。

Panaracerはパンクしやすいという声も一部でありますが、AGILESTシリーズは性能も良いですし、乗り心地も軽く優れたタイヤであるのは間違いありません。

ただその価格の安さから中途半端に古いバイクやエントリーモデルに乗るおぢたちが大量に履いています。AGILESTは競合となるContinental GP5000やVittoria CORSA PROと比べ価格が2/3程度、Amazonなどのセールならば半値近い価格で購入できます。

一時期は猫も杓子もContinental GP5000という風潮だったものの、今はそうでもないようで、ライド中に見かけるのはAGILESTの方が圧倒的に多いです。

要は被りがものすごく多く、サイクルラックに掛けられるロードバイクの殆どがAGILESTだった、なんて少し恥ずかしい状況になることもしばしば。その様子はおぢンキ近いものがあります。これが非常に残念なのです。

■とにかくおぢ同士の被りが多いAGILEST

残念タイヤ② Vittoria ZAFFIRO/RUBINO

初めてロードバイクを買ったとき、最初にお奨めされるカスタムがタイヤ交換。高級タイヤに変えることで乗り味や安定感などの向上が見込めます。ショップ側も潤いますし。

そしてタイヤ交換をお奨めされる理由がもうひとつあります。完成車についているタイヤをそのまま履いていると、バイク自体にめちゃくちゃ初心者感が出てしまうためです。

安めの完成車に付いているタイヤはパンクしにくく価格の安いものが多いのですが、その代表格がVittoriaのZAFFIRO/RUBINOシリーズ。これはある程度ロードバイクに乗っている人なら誰でも知っていることで、これらのタイヤが付いている=初心者という印象となってしまうのです。

ZAFFIROもRUBINOもタイヤ自体はそんなに悪くない性能・耐久性なのですが、如何せん完成車御用達というイメージが強すぎるので、履いているとやはりダサく見えてしまいます。

■安めの完成車御用達タイヤZAFFIRO/RUBINO

④ダサいロードバイクのサドル周り

サドル周りは乗っているときには見栄えで影響することはありませんが、問題は乗り手が降りたとき。サドルの色はもちろん位置や傾きなどによって全体の見栄えバランスが大きく変わってきます。

ダサいサドル① 色が付いたサドル

基本的にロードバイクのサドルは黒一色です。色のついたサドルはルック車やビアンキの安めの完成車に付けられているケースが多かったため、たとえPrologoなど一流ブランドのサドルだったとしても色付きサドルはダサく見られることでしょう。

■ダサいサドル例 チェレステカラーの差し色が入ったサドル

■ダサいサドル例 白色サドル

ダサいサドル② 肉厚クッション付サドル

ロードバイクを始めた初心者がしばしば悩みに挙げるのがお尻・股間部の痛み。ロードバイクのサドルは基本的に薄く・硬く作られているため、乗るのに慣れていないとビブショーツやレーパンを履いていても、尾てい骨あたりに痛みを感じる場合があります。

そんな時に悩みを解消してくれるのが、この肉厚クッション付サドル。しかしロードバイクに付けてしまうと、まるでママチャリのサドルが付いているような印象になってしまいます。

痛いからと乗らなくなるのは元も子もありませんし、ロードバイクに慣れるまではこのサドルでも良いかもしれません。が、やはりダサく見えてしまう要因になってしまうため、慣れて痛みを感じなくなった際は、交換した方がよいでしょう。

■ダサいサドル例 肉厚クッション付サドル

ダサいサドル③ ライト一体型サドル

よくAmazonや楽天などでライト一体型サドルが販売されていますが、これは避けた方がよいでしょう。なぜならPrologo、selleitalia、SelleSanMarco、fi’zi:k、Specialized、PROなどロードバイク界隈で名の通ったサドルブランドはライト一体型サドルを販売していないから。

要はライト一体型サドルを付けていると「わけわからんメーカーの安物」を付けているんだなと見られてしまうのです。

■ダサいサドル例 ライト一体型サドル

ダサいサドル④ 破れているサドル/汚いサドル

10年くらい経過したモデルのロードバイクでたまに見かけるのが、サドルが破れたままだったり、汚れ色あせた状態のサドル。これはダサいだけではなく、人間性まで疑われることにもなってしまうので、即、交換すべきでしょう。

■ダサいサドル例 破れたり汚れているサドル

⑤ダサいロードバイクのハンドル周り

ハンドル周りもロードバイクの見た目を語る上で大きなポイントです。特に重要なのがバーテープ。ここがビシッとカッコよく納まっているか、汚く不潔に見えてしまうかでロードバイクのダサさが決定するといっても過言ではありません。

ダサいハンドル周り① 色付きバーテープ

よく車体の色とバーテープを合わせる方を見かけますが、これは避けた方がよいでしょう。バーテープの色を車体と合わせるということは、それだけロードバイク全体の色面積が増えるということです。

特に車体がそれなりに目立つ色の場合、バーテープまで色を使ってしまうと、全体的にとてもうるさい印象となってしまいがちです。また黒一色などの車体でも、バーテープに色を使ってしまうと逆にハンドル周りが悪目立ちすることとなり、ダサく安っぽい印象になってしまいます。

■ダサいハンドル周り例 色付きバーテープ

■ダサいハンドル周り例 色が多すぎて全体的にうるさい印象のロードバイク

コラム:SUPACAZ(スパカズ)のバーテープならダサくない?

ダサくないと思いたいが、結局はダサく見えがちに

ライド中しばしば見かけるSUPACAZのバーテープ。特に人気なのが、グラデーションのように模様が薄くなっていく『スーパースティッキークッシュ』シリーズ。

SUPACAZは一流ブランドだし、全体に色が入っているわけではないので、この慎ましくも主張のある色使いならカッコいいだろう・イケてるだろうと思いがちですが、決してそんなことはありません。

結論から言えば、SUPACAZが展開するスター型の模様自体がダサいので、やはりダサく見えがちになってしまうのです。

■SUPACAZ スーパースティッキークッシュ

ダサいハンドル周り② 汚い・破れているバーテープ

バーテープ(ハンドル)はサドルとペダル同様、乗り手が直接触れる部分です。このパーツが汚れていたり、破れていたりすると、ロードバイク全体が一気に不潔感を漂わせてしまうことになってしまいます。

初心者の場合、立ちゴケしたときにバーテープを傷つけてしまうケースがあります。バーテープは定期的な清掃はもちろん、ほつれたり破れを発見したときはすぐに交換すべきでしょう。

■一気にダサく見えてしまうバーテープの破れ・ほつれ

■不潔な印象を与えてしまうバーテープの汚れ

ダサいハンドル周り③ スマホホルダー

ロードバイク初心者がよくやってしまうのがハンドルにスマホホルダーを取り付けること。スマホをナビやサイコン替わりに使用できますし、スマホホルダー自体は便利なのですが、取り付けた瞬間、Uber Eatsの配達員のような印象となってしまいます。

多少の費用は必要ですが、やはりロードバイクはサイコンを購入して取り付けるべきでしょう。

■Uber Eatsの配達員に見えてしまうスマホホルダー

⑥ダサいロードバイクのアクセサリー類

ロードバイクには様々なアクセサリーがあります。ロードバイクを始めた時はいろいろ付けたくなるものですが、基本的にアクセサリー類は付ければ付けるほどダサくなります。これを踏まえ、特にダサくなるアクセサリー類を解説します。

ダサいアクセサリー類① アヒル隊長パフホーン

一時期、やたらと流行ったアヒル隊長パフホーン。男性率99.9割のロードバイク界隈において、少しでも女性受けを狙った。という意図が透けてしまうため、非常にダサいですし、正直、気持ちが悪いです。まだ付けているローディーは今すぐ取り外した方がよいでしょう。

■ダサいアクセサリー類の代表格 アヒル隊長パフホーン

ダサいアクセサリー類② TOPEAKのサドルバッグ

ライドに出ると見ない日がない。というくらい付けているバイクを見かけるのがTOPEAKのサドルバック。TOPEAK自体はアクセサリー類の大手メーカーですし、サドルバッグも非常に優れていますが、TOPEAKのサドルバックは付けている人の被りがものすごく多いバッグとしても有名です。

そもそも泊りがけのロングライドなどへ行かない限り、TOPEAKに限らず、サドルバッグを始め自転車用バッグをつけること自体がロードバイクをダサくする要因になってしまうので、取り付けは避けた方がよいでしょう。パンク修理セット等を入れるならばツールボトルが推奨です。

■ダサいサドルバックの代表格 TOPEAKのサドルバッグ

ダサいアクセサリー類③ 泥除け(フェンダー)

自転車のアクセサリーでママチャリなどの一般自転車と、ロードバイクを始めとしたスポーツバイクの違いのひとつが泥除け(フェンダー)の有無です。ロードバイクに泥除けを付けてしまうとルック車のような印象になってしまうので付けない方がよいでしょう。

■ダサいアクセサリー 泥除け(フェンダー)

ダサいアクセサリー類④ 1本スタンド(キックスタンド)

上記で挙げた泥除け(フェンダー)同様、一般自転車とロードバイクの違いとしてスタンドの有無があります。クロスバイクには1本スタンド(キックスタンド)が装着されることが多いですが、走ることに重点を置くロードバイクにおいてはスタンドは重量を上げる要因にしかなりません。

またカーボンフレームの場合、トルクによってはフレームを破損させてしまう恐れもあるため、スタンドを付けるのはやめましょう。

■ダサいアクセサリー 1本スタンド(キックスタンド)

⑦ダサいロードバイクの車体

最後にダサいロードバイクの車体の特徴です。これはもうひとつ。ロードバイクが汚い(汚れている)ということ。汚いロードバイクに乗っているローディーは、すべからく不潔・臭そうに見えてしまいます。

ロードバイクではフレームやホイールはもちろん、特にチェーンやスプロケット(多段ギア)が汚れるのでしっかりと定期的な洗車・メンテナンスを心がけたいものです。

ダサい車体① 汚い・臭そう

自動車に乗っている方ならわかると思いますが、屋外を走るロードバイクは必ず汚れます。そんな汚れを残したまま走り続けてしまうとさまざまなトラブルが出てしまうだけでなく、ローディー自身も不潔に見られてしまいます。

化粧やサイクルウェアはバッチリ決まっていても、車体がクソ汚いから本人も臭そうに見える。これロードバイク女子のあるあるです。

関連リンク:【悲報】ロードバイク女子(笑)の真実

■全体的に汚れてしまったレース後のロードバイク

■100kmを目安に心がけたいロードバイクの洗車

まとめ

ロードバイクは、性能を語るだけでは完結しない“見られる趣味”です。どんなに高価なフレームを持っていても、ホイールやコンポーネント、タイヤ、サドル、バーテープ、アクセサリーの選択を誤れば、一瞬で安っぽく・古臭く見えてしまいます。

本記事で取り上げたように、「ブランド格の不一致」「派手な色」「汚れや劣化の放置」「他人と被る装備」は、ロードバイクをダサく見せる四大要因です。逆に言えば、格を合わせ、色味を抑え、清潔に保ち、流行を押さえるだけで、どんなバイクも見違えるほど洗練されます。

ロードバイクの美しさとは、単に高価なパーツを集めることではなく、「全体の調和」を設計すること。見栄えと機能、ブランドと自己満足のバランスを取ることで、初級ローディでも“わかってる感”を出すことができます。

次に愛車を整備するときは、まず「これ、本当に合ってるか?」「被りすぎていないか?」と自問してみてください。見直すべきは性能より、むしろ“見た目の統一感”なのです。

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