自転車好きなら絶対に観ておきたいオススメ映画紹介vol.3 ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実(2013年)

雑記コラム

今日で三回目となる自転車好きなら絶対に観ておきたいオススメ映画紹介。これでロードレース界におけるドーピング問題を扱った三大映画の紹介ができました。

さて今回紹介するのは「ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実(2013年)」です。ご覧になられた方も多いのではないでしょうか。

当時、米国や欧州のロードレース界で最大の疑惑ともなったランス・アームストロングのドーピング問題。その嘘と真実をアームストロング本人の告白によって迫ったドキュメンタリー作品です。

監督は『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか』などで知られるアレックス・ギブニー。もともとこの映画は、2005年に一度引退したランス・アームストロングが2009年に現役復帰を果たした際、その復活劇を追う目的で制作が始まりました。しかし、2013年1月14日に米国のTV番組で彼が長年にわたるドーピングを認めたことで、作品のテーマは一転、史上最大のスポーツスキャンダルの真相を暴くドキュメンタリーへと変貌します。

インタビュー映像では、アームストロング本人をはじめ、チーム関係者や元選手、記者たちが証言。彼が築いた英雄像と、その裏で隠されていた欺瞞の構造が浮き彫りにされます。カメラは、彼の巧みなメディア戦略、ファンの熱狂、そして崩れ落ちる瞬間までを冷徹に記録しています。

本作は、ただの「告発」映画ではなく、成功と嘘、信仰と裏切り、スポーツと人間の業を問いかけるドキュメンタリーとして高く評価されています。ツール・ド・フランス史上最も象徴的な選手の「栄光と堕落」を、監督自身の葛藤とともに描き出した重厚な作品です。

映画ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実(2013年)とは?

ドキュメンタリー映画「ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実」(2013年)は、かつて不屈の闘志と奇跡の復活劇で世界中を熱狂させたサイクリスト、ランス・アームストロングの栄光と崩壊をたどる物語です。

1990年代後半、精巣がんから奇跡的に復活し、1999年から2005年までツール・ド・フランスで7連覇を果たしたアームストロングは、希望と勇気の象徴として絶大な支持を得ます。だが、やがてその輝かしい記録の裏に、組織的なドーピング疑惑が浮上。彼は長年にわたりその事実を否定し続けます。

映画は、2009年の現役復帰を機に彼を追い始めた監督アレックス・ギブニーが、告白後の彼と再び向き合う構成で進みます。勝利への執念、嘘を積み重ねた代償、そして信頼を裏切った重さ──。アームストロング自身の言葉と周囲の証言が交錯し、ひとりの英雄が「人間」へと戻っていく過程を静かに映し出します。

映画ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実(2013年)の見どころ

「ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実」(2013年)の見どころは、何よりも“真実を語る瞬間”の重みと、その裏にある人間の複雑さです。

まず注目すべきは、監督アレックス・ギブニーが当初「英雄の復活」を記録するつもりで撮影を始めながら、やがて“最大の嘘”を暴く証人となっていくというドキュメンタリーの構造そのものです。ギブニー自身の葛藤や裏切られた思いが映像に滲み、観客もまた「信じていたものが崩れていく感覚」を追体験します。

また、アームストロング本人のインタビューは圧巻です。彼は自らの過ちを語りながらも、どこか勝者の視線を崩さない。その態度に、偽りと真実、後悔とプライドが交錯します。さらに、チーム関係者や元選手たちの証言によって、当時の自転車界に蔓延していた「勝つための常識」の実態が克明に描かれます。

英雄の栄光と欺瞞、スポーツ界の闇、そしてメディアと観衆の共犯性──。この作品は、単なるドーピング事件の記録ではなく、「人はなぜ嘘をつき、なぜ信じるのか」を問う、深い人間ドラマとしての魅力を放っています。

映画ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実(2013年)を今、観るには?視聴方法は?

いま日本国内で映画ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実(2013年)を視聴するにはDVDかBlu-ray Discを購入、またはAmazon Prime Videoで購入するしか方法はありません。

かつてはNetflixやAmazon Prime Videoで定額配信されていましたが、2025年10月現在、配信は停止しているようですね。残念。。

先日紹介したイカロスパンターニ/海賊と呼ばれたサイクリストとは異なり、視聴には少しハードルが高くなっていますが、それでも自転車好き、特にロードバイクやロードレースが好きな方にはぜひ一度、観ていただきたい映画です。

同じアームストロングのドーピング使用を題材とした映画で、ドキュメンタリーではなく俳優が演じている「疑惑のチャンピオン(2015年)」もありますが、個人的には今回紹介したランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実(2013年)を推します。

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