ロードバイクTier格付けのD+ランクは、“これぞ無難”な立ち位置。突出した華はないものの、落ちるほど低くもなく、ちょうど真ん中あたりで存在感を放つ帯域だ。
街乗りやフィットネス用途なら余裕で合格、一部ハイエンドはレースでも戦える実力もある。コスパや価格帯の手頃さが光り、チャリカス界隈では「最初の一台なら良いんじゃない?」と評されがち。
昔は人気で今は影薄いブランドから、中華の新興勢、日本の隠れ国産まで、無難さと実用性で日常を支える層――それがD+である。
- ロードバイク格付けTier D+ランクの立ち位置
- Tier総合 36位 コラテック(corratec)
- Tier総合 37位 ブリヂストン/アンカー(BRIDGESTONE/ANCHOR)
- Tier総合 同率37位 エックスディーエス(XDS)
- Tier総合 同率37位 バッソ(BASSO)
- Tier総合 40位 ボッテキア(BOTTECCHIA)
- Tier総合 同率40位 カレラ(CARRERA)
- Tier総合 同率40位 グスト(GUSTO)
- Tier総合 同率40位 ウィンスペース(WINSPACE)
- Tier総合 44位 パナソニック(Panasonic)
- Tier総合 同率44位 ボーマ(BOMA)
- Tier総合 同率44位 シーポ(CEEPO)
- おまけ:Tier総合 同率40位 ヨネックス(YONEX)
- D+ランクメーカーの特徴と魅力
- まとめ|2025年に「普通でいいじゃん」なメーカーたち
ロードバイク格付けTier D+ランクの立ち位置
2025年版Tier格付けで【D+ランク】に分類されたのは「THE普通」なロードバイクたち。
ロード界の中堅〜エントリーを支えるメーカー群で、格付け的には「ドヤれはしないが、バカにもされない。」感じ。格が低くはないが高くもない。可もなく不可もない。これ以上ないほど“普通”な立ち位置です。
乗っていても特に羨望の眼差しは浴びないが、街乗りやフィットネス用途としては全然アリ。一部のハイエンドはレースでも使える性能を持ち、実際に愛用するガチ勢もいる。
しかし多くはコスパの良さや価格帯の安さが光り、チャリカス文化的には「まぁ最初に買うなら良いんじゃない?」枠として扱われがちです。
昔は人気だったが今は影の薄いブランドや、最近勢いのある中華メーカー、日本の隠れブランドまで幅広く含まれています。
Tier総合 36位 コラテック(corratec)


コラテック(corratec)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 5pt |
実績 | 5pt |
ブランド人気 | 4pt |
希少性 | 2pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 19/50pt |
コラテック(corratec)のメーカー・ブランド解説
ドイツの中堅メーカーで比較的安価なモデルを展開するcorratec。
Tier総合36位で評価はステータス性5、実績5、ブランド人気4、希少性2、羨望性3の合計19点。
某Y店さんが初めてロードバイク買うお客さんに対して異様に推してくるのはなんでだろう(意味深)。
ドイツブランドらしく実直でコストパフォーマンスは悪くないし、モデルも幅広い価格帯をカバーしていて初心者にはちょうどいい。でもグループライドで「コラテック乗ってます!」と自己紹介しても「ああ、Yで買ったのね」と反応されて会話終了するのが悲しい現実。
街乗りやフィットネス、大学生の最初の一台としては全然アリなのに、ロードバイク沼に深くハマったチャリカスたちからは“ステップアップ前の通過点”としてしか認識されない。
しかもロゴやデザインが無難すぎて、見た目で「おっ!」と注目されることも少ない。
良く言えば万人受け、悪く言えば空気。たまにハイエンドのDOLOMITIなんかに乗ってる人を見かけると「へぇ、珍しい」とは言われるが、それ以上話が広がらない。
ただ105 Di2載せて30万円台、セールなら20万円台も狙えるのは超お買い得。
結局、最初にコラテックを買った人は「もっと有名なブランドが欲しい」と思って次のステップに進みがちで、残念ながら長く“コラテック乗り”を名乗る人は少ない。
チャリカス的にいえば、「corratec=初ロードで捕まった人あるある枠」。
パーツをどんどんアップグレードしていって、最終的に「そのお金なら最初から別ブランド買えたのでは?」とツッコまれるのも様式美。ある意味でロードバイク人生の“初級編ボス”として機能しているのがコラテックなのかもしれない。
Tier総合 37位 ブリヂストン/アンカー(BRIDGESTONE/ANCHOR)


ブリヂストン/アンカー(BRIDGESTONE/ANCHOR)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 5pt |
実績 | 5pt |
ブランド人気 | 4pt |
希少性 | 2pt |
羨望性 | 2pt |
合計 | 18/50pt |
ブリヂストン/アンカー(BRIDGESTONE/ANCHOR)のメーカー・ブランド解説
Tier総合37位は、BRIDGESTONE(ANCHOR)。ご存じ石橋さんトコのロードバイク。かつてはアンカーというブランド名だったが現在はBRIDGESTONEに統一したよう。
評価はステータス性5、実績5、ブランド人気4、希少性2、羨望性2の合計18点。
トラックバイクは世界的にも評価が高いがロードバイクは日本国内のチーム以外ではほぼ使われていない様子。
ただし日本の実業団や学生レースでは、ANCHORに乗っている選手がいまだに多く、「ああ、この人はガチ勢だな」という雰囲気を漂わせる。
フレームは質実剛健そのもので、カーボンもアルミもスチールも作りはしっかりしているし、実際に乗ると「やっぱブリヂストンのモノづくり力は本物だ」と感じる。
ただ、グループライドで現れると海外ブランド勢からは「あえてそれ?」と微妙な空気を投げられるのが悲しい現実。
チャリカス的には「日本ブランドに忠誠を誓った地味枠」。
派手なロゴもカラーリングもないから、目立つことはない。ANCHORのホリゾンタルフレームにサドルバッグを付けて走っている姿は渋いし、わかる人には刺さる。
ただ他の参加者からするとブリヂストンは誰もが知ってる国内最大手だからこそ、逆にロードで乗っていてもサプライズ感がなく、反応が淡白になりがち。
しかも海外のプロチーム供給が無いから、ロードレースの実績ドヤができない。結局「トラック最強、ロード空気」という二重構造が拭えない。
日本では信頼性も高くてサポートも安心なのに、チャリカス的には「SやAランクに手が出なかった実業団おぢ専用」みたいな扱いになってしまうのが惜しい。
要するに、BRIDGESTONEのロードバイクは「堅実で間違いないけどドヤれない」。チャリカス的にまとめると──「日本ブランドに誇りを持つ通ぶりおぢが選びがちな、地味だけど実は強い縁の下メーカー」。
Tier総合 同率37位 エックスディーエス(XDS)


エックスディーエス(XDS)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 4pt |
実績 | 5pt |
ブランド人気 | 4pt |
希少性 | 2pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 18/50pt |
エックスディーエス(XDS)のメーカー・ブランド解説
中国の大手メーカーのひとつXDS。
UCI World TeamのスポンサーでもあるのでハイエンドモデルのX-LABは2025年のツール・ド・フランスでも使用されたが、アメリカのメーカーがボトルケージなどのブランド名でXLABを使用しており非常に紛らわしい。
評価はステータス性4、実績5、ブランド人気4、希少性2、羨望性3の合計18点。
中国メーカー=安物という固定観念を持つロードおぢたちからは「中華は信用できん」と一蹴されがちだが、実際のところはツールで実績も出しており、性能面では侮れない存在。
特にX-LABはカーボン仕上げも綺麗で、剛性も十分。にもかかわらず、グループライドで「XDSです」と自己紹介すると「え、中華?」と微妙な空気になるのがお約束。
そこから「いやツールでも使われたんだよ!」と必死に説明する羽目になるが、聞いてる側は「ふーん」で終了しがち。
ただ、価格を考えればコスパは良く、デザインも近年の中国ブランドらしくシンプルかつモダン。
SNSでは「XDS意外といい」という声も増えてきているが、「それ案件じゃね?」と疑われるのもまた中華ブランドの宿命。
結局のところ、XDSに乗る人は「ブランド力より性能重視」「コスパ重視」というタイプが多く、チャリカス界隈では「説明に手間のかかるメーカー枠」として位置付けられている。
Tier総合 同率37位 バッソ(BASSO)


バッソ(BASSO)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 5pt |
実績 | 4pt |
ブランド人気 | 3pt |
希少性 | 3pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 18/50pt |
バッソ(BASSO)のメーカー・ブランド解説
イタリアのメーカーで求めやすい価格帯の割には高剛性で安定感があるBASSO。
評価はステータス性5、実績4、ブランド人気3、希少性3、羨望性3の合計18点。
ドイツの消費者の厳格な評価に耐えうる製品作りと言われているが、逆に言えば本国イタリアの消費者は…って話。
イタリアといえば御三家(コルナゴ、デローザ、ピナレロ)があまりにも強すぎて、どうしても影に隠れてしまうのがBASSOの宿命。
ロゴもフレームデザインもシンプルで落ち着いており、イタリアンブランドらしい華やかさや色気は少なめ。
「堅実」という言葉がぴったりのブランドだが、その分チャリカス的に“ドヤれる要素”が乏しい。街乗りでBASSOに乗っている人を見かけると「玄人っぽいけど地味だな」と思われがち。
ただ、乗ってみると剛性はしっかりしていて、安定感もある。グループライドで登りを淡々とこなすBASSO乗りは「派手さはないけど意外と強い」タイプに多く、いわゆる“実力で語る系”。
ところがライド後の休憩でブランド談義になった時に「BASSOって良いよね!」と熱弁しても、相手は「そうなんだ」で終了しやすい。
結局「知ってる人しか知らないメーカー」枠から抜けられないのが悲しい。
チャリカス的には「イタリアなのに地味」「御三家じゃないイタリア枠」という皮肉な立ち位置。本人は「人とは違うイタリアを選んだ俺かっけぇ」と思っているが、周囲からは「いや、それなら最初からコルナゴで良くない?」と返されがち。
結局のところ、BASSOは“堅実さ”を評価できる人に刺さるメーカーであり、逆にブランド名でドヤりたいタイプには刺さらない。
要するに、チャリカス界隈におけるBASSOとは──「安定感あるのに存在感薄い、不遇のイタリアン」。
Tier総合 40位 ボッテキア(BOTTECCHIA)


ボッテキア(BOTTECCHIA)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 4pt |
実績 | 4pt |
ブランド人気 | 3pt |
希少性 | 3pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 17/50pt |
ボッテキア(BOTTECCHIA)のメーカー・ブランド解説
BOTTECCHIA。創業1924年と実は100年近い歴史を持つ、イタリア最古級の自転車ブランドのひとつ。まあBianchiの1885年と比べるとどうしても、ね。
評価はステータス性4、実績4、ブランド人気3、希少性3、羨望性3の合計17点。
創業者オッタヴィオ・ボッテキアはツール・ド・フランス初のイタリア人総合優勝者という偉業を成し遂げ、その名前を冠したブランドは一時期イタリア国内でも絶大な人気を誇った。
しかし、現在では御三家や新興ブランドの陰に隠れ、グループライドで見かけても「あれ、まだあったんだ」と言われることが多い。歴史と伝統は十分あるのに、現行モデルがあまり話題にならないのが痛いところ。
デザインもどちらかというとクラシカルで、最新トレンドを取り入れるより伝統を重んじるスタイル。
そのため、街でBOTTECCHIAに乗っていると「渋いね」とは言われるが、「カッコいい!欲しい!」と盛り上がることは少ない。
チャリカス的には「歴史を語るけど現行車はスルーされる枠」。オーナー本人は「イタリアの伝統を選んだ俺」と思っていても、周囲は「いや、コルナゴかピナレロじゃないの?」と冷たく返す。
ただし性能自体は決して悪くない。高剛性でレースでも使えるモデルもあり、昔の名声に恥じないつくりをしているのは事実。
問題は「ブランド力」で、結局はネームバリュー勝負のロード界においては埋もれてしまうのが現実。Bianchiのようにチェレステという強烈なアイデンティティがあるわけでもなく、ピナレロのようにド派手なデザインでもない。
結局「無難に良いけど印象に残らない」ポジションに落ち着いている。
チャリカス的にまとめると──BOTTECCHIAは「伝統はあるけど話題性ゼロ」。歴史ドヤを始めた瞬間、「へぇ〜すごいね(でも買わない)」で終わってしまう。つまり、チャリカス界隈では「知ってる人しか知らない古豪枠」に収まってしまうのである。
Tier総合 同率40位 カレラ(CARRERA)


カレラ(CARRERA)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 4pt |
実績 | 4pt |
ブランド人気 | 3pt |
希少性 | 3pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 17/50pt |
カレラ(CARRERA)のメーカー・ブランド解説
Tier総合同率40位はイタリアのメーカーで独特な弓なりの曲線フレームで知られているCARRERA。
評価はステータス性4、実績4、ブランド人気3、希少性3、羨望性3の合計17点。
日本では5~10年くらい前のモデルをRBO(ロードバイクおぢ)やRBZ(ロードバイクぢぢぃ)が乗っている印象が強い。
CARRERAといえばやはり90年代から2000年代初頭にかけての栄光、そしてマルコ・パンターニの存在があまりにも大きい。
山岳を駆け上がるパンターニの姿とともに、CARRERAは一時代を築いた。
ただパンターニは一般的にBianchiに乗る姿が知られているため、CARRERA=パンターニを連想する人が少ないのはかなしいところ。
しかし現在ではプロチーム供給もなく、最新モデルの話題も乏しいため、「パンターニの頃はすごかった」と過去形で語られるのが定番。現行モデルを知っている人は少なく、チャリカス界隈でも「まだあったの?」扱いされることが多い。
特徴的な弓なりのフレーム形状は一見個性的だが、10年以上前のモデルをそのまま大事に乗っているおぢやぢぢが多く、街で見かけると「懐かしい!」「まだ現役?」と驚かれる。
オーナー本人は「これぞCARRERAの美学」と語りがちだが、周囲からすると「いや、それ中古でしょ?」と突っ込まれるのがお約束。結果、最新モデルよりも「古いフレームをどれだけ綺麗に乗り続けているか」が話題になるという不思議なブランドだ。
チャリカス的にいえば、CARRERAは「パンターニの亡霊を今なお背負うブランド」。
現行モデルでドヤることは難しいが、古いフレームを持ち出せば「あぁ、あの時代ね」と一定のリスペクトは得られる。
ただしそれもロードバイクおぢ限定の共感であり、若手ローディーにはまったく刺さらない。つまりCARRERAとは──「伝説を語れるが未来を語れない、懐古専用イタリア枠」。
Tier総合 同率40位 グスト(GUSTO)


グスト(GUSTO)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 3pt |
実績 | 5pt |
ブランド人気 | 3pt |
希少性 | 3pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 17/50pt |
グスト(GUSTO)のメーカー・ブランド解説
Tier総合同率40位、GUSTO。
台湾で設立された、2025年現在、マジでコスパの良いメーカーのひとつ。
評価はステータス性3、実績5、ブランド人気3、希少性3、羨望性3の合計17点。
カーボンはT1000を使用していることで知られており、ステータスやブランドを気にしなければガチ勢でも。デザインも悪くなく、かつては左右非対称のデザインが有名だった。
実際、価格に対してのスペックはかなり優秀で、フレーム剛性も申し分ない。
ハイエンド素材のT1000カーボンをこの価格帯で使ってくるあたり、確かに「マジでコスパ良い」という評判は伊達ではない。
ただしチャリカス界隈での立ち位置は微妙で、やたらとスペック表を強調するオーナーが多いのも特徴。『T1000カーボンだぞ!』と誇らしげに語るのだが、聞いている側からすると“数字の割にブランド感ゼロ”というギャップにちょっと戸惑う。
一世を風靡した左右非対称のデザインも、個性的で映えるというよりは「好みが分かれる」のが現実。オーナーは「この左右非対称がカッコいいんだよ」と語るが、聞いてる側は「でも結局ジャイアントやメリダの方が…」と心の中で思っている。
グループライドで並んだときも、他のイタリアンブランドやビッグネームに比べて、どうしても話題性では負けてしまう。
ただし性能的にはレースでも十分通用するので、脚がある人が乗ると意外なほど速い。
逆に脚がない人が「GUSTOはコスパ最強だから!」と連呼すると、周囲から「いやまず練習しろ」と突っ込まれるのも様式美。
チャリカス的にいえば、GUSTOは「性能は悪くないのにブランド力で損しているメーカー」。つまり「走りで語れる人が乗れば光るが、口だけでコスパを語る人が乗るとダサくなる」という二面性を持っている。
結局のところ、GUSTOとは──「スペック厨が選びがちで、脚がなかったり、コスパ連呼すると滑る枠」。
Tier総合 同率40位 ウィンスペース(WINSPACE)


ウィンスペース(WINSPACE)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 3pt |
実績 | 5pt |
ブランド人気 | 4pt |
希少性 | 2pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 17/50pt |
ウィンスペース(WINSPACE)のメーカー・ブランド解説
中国・厦門(アモイ)発の新興ブランド WINSPACE、ここ数年で急速に注目を集めているメーカー。
評価はステータス性3、実績5、ブランド人気4、希少性2、羨望性3の合計17点。
フレームはエアロ志向の T1500/T1550シリーズ が有名で、国内チームのスパークルおおいたにバイクを供給しているほか、フランスの女子UCIプロコンチチーム「ウィンスペース・ウィメンズ・サイクリングチーム」に機材供給しグランツールを戦っている点でも信頼性を高めている。
かつて「日本人が作ったブランド」と誤解されがちだったが、実際は日本人が設立に関わっただけで純然たる中国ブランド。
ただし日本国内でも早くから販売網を持っているため、そのようなイメージが定着したのだろう。
WINSPACEで特に話題なのがホイールブランド Lún(ルン)の HYPERシリーズ。
エアロ形状、セラミックベアリング、軽量性を兼ね備え、海外YouTuberやSNSインフルエンサーが「ZIPPやENVEに匹敵する性能」と絶賛。
価格は半額以下という強烈なコスパ感で爆発的に広まった。
ただし評価があまりに高すぎるため「案件じゃね?」と疑われることも多い。チャリカス界隈では「SNSで無限にドヤられてる中華ホイール」枠として語られることも少なくない。
グループライドでWINSPACEに乗っていると「珍しい!」と注目されやすいが、その後の会話は「Lúnって実際どうなの?」という質問責めに終始。
オーナーは延々と説明をさせられる羽目になる。チャリカス的にまとめるなら──WINSPACEは「SNSバズ枠」。実際に性能は十分だが、ネットのhype(ハイプ)と実走評価の落差を常に背負わされるブランドと言える。
関連リンク:2025年ホイールブランド格付け総合 同率25位 Lún(ルン)
Tier総合 44位 パナソニック(Panasonic)


パナソニック(Panasonic)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 5pt |
実績 | 3pt |
ブランド人気 | 4pt |
希少性 | 2pt |
羨望性 | 2pt |
合計 | 16/50pt |
パナソニック(Panasonic)のメーカー・ブランド解説
ご存じ松下さんとこのロードバイク、Panasonic。
評価はステータス性5、実績3、ブランド人気4、希少性2ポイント、羨望性2の合計16点。
今でこそ電動ママチャリの雄であるが、かつてはロードでもツールを走った名機を展開。スチール・チタンのフレームをオーダーできるので今でも人気高し。
「ホリゾンタルフレームはクラシカルでカッコいい」という層が選択肢に挙げるメーカーのひとつ。ただコルナゴ、デローザなど高級ブランドの金属フレームを買えなかった薄給おぢがしばしば選びがちな印象。
Panasonicのロードといえば、やはり「ハンドメイド・イン・ジャパン」。
今でもオーダーフレームが可能で、色やラグの仕様まで細かく選べるため、真の意味で“自分だけの一台”が作れるのが強み。
ただしチャリカス界隈では「フルオーダーでパナを選んだ」=「コルナゴやデローザを買う資金がなかったおぢ」という残酷なイメージがつきまといがち。
クラシカルなホリゾンタルを「渋いでしょ?」とドヤ顔で見せても、周囲からは「いや、それイタリアンじゃないのか…」と薄い反応で返されることが多い。
とはいえ、パナのフレーム精度や乗り味は本当に優秀で、長距離ライドでは安定感抜群。フルオーダーで作ったスチール車体を何十年も乗り続けるファンも少なくない。
チャリカス的に皮肉を込めて言えば──「国産オーダーフレームの安心感にすがるおぢ専用」。海外ブランドでマウント合戦に疲れた層が辿り着く“最後に帰る場所”的存在でもある。
グループライドに登場すると「おぉ、珍しい!」と注目されるものの、そこからブランド談義に発展することはほとんどない。
むしろ「昔はツール走ったんだよね」という昔話を延々と語り始めてしまい、若手ローディーには「はいはい」と流されがち。
つまり、Panasonicは「実は実力も伝統もあるのに、チャリカス界隈ではオチ担当」。
結局のところ、Panasonicとは──クラシカルで堅実、でもドヤれない。チャリカス的にまとめると「渋さを理解できる人だけが選ぶ、国産おぢ専用クラシカル枠」。
Tier総合 同率44位 ボーマ(BOMA)


ボーマ(BOMA)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 4pt |
実績 | 3pt |
ブランド人気 | 3pt |
希少性 | 3pt |
羨望性 | 3pt |
合計 | 16/50pt |
ボーマ(BOMA)のメーカー・ブランド解説
日本のカーボンロード専門メーカーBOMA。
評価はステータス性4、実績3、ブランド人気3、希少性3、羨望性3の合計16点。
塗装も日本。デザインは一昔前のレーシーなデザインが多く好みは分かれそう。ホイールも展開しているが、なんかこっちはやたらとふにゃふにゃって聞くんだよなぁ。
BOMAといえば、国内のレースシーンや実業団おぢの愛車として見かけることが多い。
日本ブランドならではの安心感やサポートの手厚さもあり、決して悪いメーカーではないのに、チャリカス界隈では「微妙に古臭い」「レーシーをこじらせた感じ」と評されがち。
フレームの塗装は丁寧で美しく、日本製という安心感はあるものの、デザインの方向性が2000年代の空気を引きずっているため、「かっこいい」と「ダサい」が紙一重。というか2025年の今では後者によりがち。
ホイールも自社展開しており、比較的安価なのでサブホイールとして持つ人も少なくない。が、残念ながら「ふにゃふにゃ」という噂がつきまとい、グループライドで履いていると必ず突っ込まれる。
もちろん実際には用途やモデルによるのだが、「国産カーボンなのに剛性足りないんじゃ?」と揶揄されてしまうのはチャリカス的宿命。
それでもBOMAを選ぶ人は、「人とは違う国産ブランドを支持する俺カッコいい」と思うか、「海外ブランドは高すぎて手が届かないから国産で勝負」と割り切るかのどちらか。
周囲は「日本ブランドなのに頑張ってるんだ」と褒めつつも、内心「所詮BOMAだしな」と思っている。
チャリカス的にまとめるなら──BOMAは「応援したいけどイジられ枠」。
性能も品質もそこそこ良いのに、デザインとブランド力で損をしてしまう。だからこそBOMAに乗る人はどこか“硬派アピール”をしたがり、逆にそれがネタにされるというループを生む。
つまりBOMAとは「国産カーボンで頑張ってるのにチャリカスにふにゃふにゃと弄られる、日本代表イジられ枠」なのである。
関連リンク:2025年ホイールブランド格付け総合 同率33位 BOMA(ボーマ)
Tier総合 同率44位 シーポ(CEEPO)


シーポ(CEEPO)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 5pt |
実績 | 3pt |
ブランド人気 | 4pt |
希少性 | 2pt |
羨望性 | 2pt |
合計 | 16/50pt |
シーポ(CEEPO)のメーカー・ブランド解説
CEEPO。日本のメーカーで基本的にはTT/トライアスロン専門メーカーだがロードフレームも作っている。
評価はステータス性4、実績3、ブランド人気4、希少性3、羨望性2の合計16点。
TT/トライアスロン分野では確固たる実績も出している。ただロードバイク買うときにCEEPOは選ばない。だってメーカーもロードは売る気ないし。
CEEPOはアイアンマン世界選手権などのトライアスロン界隈では一定の知名度があり、「日本ブランドとして世界で戦っている」という稀有な存在。
しかしロード界隈では完全に空気で、ショップでも見かけることは少ない。
カタログにはロードフレームもあるが、メーカー自身が「メインはトライアスロン」と公言しているので、チャリカス的には「ロードはオマケでしょ?」とツッコミが入るのがお約束。
実際にCEEPOロードに乗っている人を見ることはない。
が、もし稀に、万が一、希代のトリックスター、ガリラヤの湖上を歩く男バリに奇跡が起こってCEEPOのロードをグループライドで見かけると、「なんでそれ選んだの?」と必ず聞かれる。
そしてオーナーは「人と被らないから」とか「実はTT強いからロードも面白いんだよ」と熱弁するが、聞いている側は「でもCEEPOである必要ある?」と心の中で思っている。結果、CEEPOロードはいつも“説明から入るバイク”になってしまう。
ただ、デザイン自体はエアロ寄りで独特の存在感があり、見た目のインパクトは強い。
しかもトライアスロンの実績は本物なので「俺はCEEPOで走る」という姿勢はむしろ硬派。
チャリカス的に言えば──「誰も選ばない道をあえて行く孤高枠」。乗っている本人は“個性派”を気取れるが、周囲は「いや、それトラ専用でしょ」と生温かく見守る。
結局のところ、CEEPOとは「ロード界では空気、トライアスロン界では強者」。チャリカス的まとめをするなら──「一度は乗ってみたいけど、選ぶ勇気はないネタ枠」である。
おまけ:Tier総合 同率40位 ヨネックス(YONEX)


ヨネックス(YONEX)の2025年Tier格付け評価
項目 | 点数 |
ステータス性 | 2pt |
実績 | 4pt |
ブランド人気 | 4pt |
希少性 | 3pt |
羨望性 | 4pt |
合計 | 17/50pt |
ヨネックス(YONEX)のメーカー・ブランド解説
※総まとめを作り終えたあと、YONEX入れるの忘れたことに気づいたので、おまけとして入れました。2026年版には最初から入れます!(2025/9/11追記)
日本のスポーツ用品メーカー、ヨネックスといえばバドミントンやテニスのラケットで有名だが、ロードバイク界隈では2014年に投入したカーボネクス(Carbonex)が象徴的存在。
フレーム重量は約700gと驚異的に軽く、ヒルクライム専用兵器のような存在感を放ってきた。
評価はステータス性2、実績4、ブランド人気4、希少性3、羨望性4の合計17点で点数の通り実力派だが、価格はフレーム単体で60万円前後と強気。購入層はかなり限られる。
面白いのは意外と人気があり、特に女性ローディーがヨネックスに乗っているケースが目立つ点だ。国産ブランドの安心感や軽さへの信頼が、体格や脚力に不安を抱える層に刺さっているのだろう。
グループライドで女性がカーボネクスに乗って現れると、周囲が「おっ」となるのは確かだ。
ただしフレームのデザインはロゴの「YONEX」に合わせた青と緑を基調としたカラーリングが多く、直線的な意匠が強調されることもあってどこか野暮ったさが残る。
せっかくの軽量フレームも「ラケットっぽい」と茶化されるのは宿命だ。チャリカス的には「軽いのは正義、でも見た目が惜しい」という扱いで、羨望よりもネタにされやすい。
まとめればヨネックスは「軽量=正義」を突き詰めた国産異端児。デザインやブランド格では見劣りするが、登坂での性能と“わざわざ選ぶ勇気”で存在感を放ち続けるメーカーである。
D+ランクメーカーの特徴と魅力
D+ランクメーカーの特徴は、とにかく「THE普通」。
ロードバイクの格としては低すぎず高すぎず、無難で堅実。ドヤれるかと言われればノーだが、実用性やコスパは十分に評価できる。
特に、街乗りやフィットネス用、初めての一台としては安心感があり、誰にでも薦めやすいメーカーが揃っている。中にはスチールやチタンといったクラシカルなフレームを継承しているブランドもあり、渋さや職人気質を好む層には根強い人気がある。
また、近年は台湾・中国の新興メーカーも存在感を強め、価格に対しての性能を売りにSNSでバズるケースも目立つ。
結果的に、D+ランクは「派手さはないけど堅実」「コスパと安定感を武器にするブランド群」として、初心者からベテランまでそれぞれのニーズに応えてくれる。
まとめ|2025年に「普通でいいじゃん」なメーカーたち
2025年版ロードバイクTier格付け【D+ランク】に並ぶメーカーは、チャリカス界隈的には「まぁ普通」扱いでマウント要素には乏しい。
しかし、それが逆に魅力であり、気負わず気楽にロードを楽しめるという強みを持っている。ハイエンドモデルならレースでも戦える性能がある一方で、低価格帯は街乗りや通勤にも使える万能さがある。
昔は名声を誇ったブランド、今はSNS案件で盛り上がるブランド、日本の隠れ国産ブランドと、バリエーションが豊富なのもこのランクの面白いところだ。
結局のところD+ランクは、ロードバイク界隈における「縁の下の力持ち」。ドヤりたい人には向かないが、地に足をつけて走りたい人には十分な選択肢となる。
チャリカス的にまとめれば──「ネタにはされるが、なくては困る普通メーカーたち」である。
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